第2回横浜市障害者差別解消支援地域協議会 日時 平成30年12月26日(水) 午前10時から午前11時45分 開催場所 関内中央ビル10階大会議室 出席者(名簿順)池田委員、井上(彰)委員、井上(良)委員、佐藤委員、須山(優)委員、永田委員、松島委員、山下委員、和田委員、大羽委員、清水委員、加藤委員、河原委員、根上委員、山野井委員、湧井委員、村岡委員、中瀬委員、石渡会長、金指委員、須山(次)委員、遠藤委員、冢田委員、佐渡委員、原口委員、 欠席者 奈良崎委員、石曽根委員、山之井委員、前沢委員、鈴木委員、内嶋委員、大野委員、堀川委員 議題 1障害者差別に関する相談対応事例 2法施行後3年の相談対応状況を踏まえた課題 3障害者差別解消に関する市の取組状況 4連絡事項等 議事 1開会 配付資料確認等 (事務局)(配布資料の確認) 2議題 (1)障害者差別に関する相談対応事例 (事務局)資料1について説明 (石渡会長)20番の事例などは、大学に勤務する者として少し許しがたい思いもあります。委員の皆様、それぞれに同じような体験をされたり、色々お考えがあると思うので、ご質問・ご意見等をお願いしたい。 (和田委員)15番の事例だが、タクシーの有名な話だと思う。私も何回か乗車し、障害者割引のことを運転手に伝えると、対応マニュアルかもしれないが、必ずというほど「対応していない」と言われる。だが、車内には「障害者1割引」と記載がある。「対応していない」と言われると、喧嘩したくないので、こちらも黙ってしまう。 (清水委員)このユニバーサルデザインタクシー1台につき、国の事業として60万円ほどの補助金が出されており、さらに横浜市も20万円付いている。国の税金も、横浜市の税金も使っているので、これがすべての人向けのタクシーではなく、乗車拒否をされるなどはあってはらない。関東運輸局も、神奈川運輸支局に厳しく注意をしてもらいたいと思う。 (石渡会長)ユニバーサルデザインや、2020年のオリンピック・パラリンピックに向けて様々な動きがある中で、このタクシー業界等についてどのようにしたらいいのかというのは、今後の課題になっていくことになる。 (池田委員)タクシーの割引について認識しているのは、タクシー券も割引されるが、タクシー組合が全体でやっていると聞いている。そこの組合に加盟しているかどうかで変わるのではないか。 (清水委員)割引については、運賃認可の条件として、「障害者手帳を提示した場合には1割の負担がなければならない」というふうになっていると思う。なので、それを会社として対応しないということは、運賃認可が下りないだろうと思っている。これも関東運輸局になる。 (石渡会長)要するに、タクシー協会に加盟しているかどうかに関わらず、業務として仕事をしていくのであれば、割引について了解しなければならないことになっているということ。 (須山(優)委員)タクシー協会の中に個人タクシーもあると思うが、個人タクシーの場合も割引は適応されるのか。 (清水委員)恐らく、その場所での運賃許可の条件の1つとして障害者割引が入っていると思う。 (石渡会長)ということなので、個人タクシーも割引が適応されるということである。タクシー事業に関して様々なご意見を頂いており、課題も少し整理されてきているので、今後事務局も含めて対応をお願いしたい。今の段階で事務局から何かあるか。 (事務局)タクシー料金の割引について、許認可の条件としてあるかどうか確認ができていない。「障害福祉のあんない」という横浜市が作成している冊子にも、全てのタクシーで利用できるわけではないので、乗車時に確認するよう記載をしている。清水委員がおっしゃっていた運輸局の許認可の条件に入っているかどうかは確認させていただく。ただ、手帳を保持している方は、ほとんど利用できるようになっている。横浜市内で走っているタクシーは、神奈川県タクシー協会に加盟している会社か、神奈川県個人タクシー協会に加盟している個人タクシーが大半なので、その2つについては割引が適応されるはず。 (石渡会長)和田委員がおっしゃっていたが、車内に「割引をします」と掲示しているタクシーが大半だと思う。そういうタクシーでも、こういうことが起きる現実は直視しなければいけないと改めて思った。 (永田委員)障害があっても手帳を持っているので、そういうことは言わないでほしい。見た目で判断はしないでほしい。きちんと謝ってほしい。 (石渡会長)本当にその通りだと思う。ここで委員の皆さんのお声をきちんと届けて、対応を改めていただけるような働きかけをしなくてはと思う。 (松島委員)ある駅で車いす用のタクシーを見つけて乗車しようとしたが、そのタクシーは、シートに乗せて、車いすは分けて乗せて、自分の電動車いすに乗れなくて諦めたという、全然安心できなくて、そういう車なのにベルトをつけて、なんだか不思議に思った。タクシーに乗車すると本当に面倒だという扱いされることがある。身体障害者が利用しにくいものがある。 (石渡会長)割引はあるが、特に身体障害者の方や電動車いすを使用している場合は拒否されることも多くて、非常に使い勝手が悪い乗り物であるということ。 (松島委員)使えないと、駅で障害者対応のタクシーを探そうと思ったけど、そういうタクシーがなくて、結局乗車できなかった。だから、なぜ乗れないのに障害者のタクシーがあるのかと疑問に思ってしまった。 (石渡会長)松島委員が乗車しようとしたタクシーは、いわゆるユニバーサルデザイン? (松島委員)ちがう。 (石渡会長)普通のタクシーで、車いすも当然乗れるはずなのに乗れないということ? (松島委員)乗車できなかったり、シートの仕様が何もないから乗れなくて、結局乗車ができなかったので、そのまま車いすに乗って帰った。変な話。 (石渡会長)そういうのは、やはり運転手さんの研修みたいなものがとても必要だということでよろしいか? (松島委員)その通り。 (大羽委員)タクシーの運転手をやっていたことがあるので何となくわかるのだが、駅で待っているタクシーは、順番を守ってタクシーが乗り場に入ってくる。その順番を崩して人を乗車させるのはタクシー業界で許されていない。なので、ユニバーサルデザインタクシーが後ろの方で並んで待っているならば、松島委員はその車が入ってくるまで待つしかない。だが、そういうルールを知っている人しかできないので、乗りにくのは確か。 (松島委員)その時は、前の方にユニバーサルデザインタクシーが停車していたので、利用しようと思った。順番は守る。 (石渡会長)大羽委員から、タクシーは順番を超えてはいけないという話があったが、松島委員はユニバーサルデザインタクシーが一番前にあって、ルール通りに利用しようとしたが拒否されてしまったということ。その辺りも含めて、乗務員などの研修等を徹底していただかなくてはいけないと思った。順番通りで並びを変えてはいけないルールがあるのだとしたら、車いすを利用する方には不便なので、その検討をしていく必要があるのだろうと思った。 (清水委員)乗り場の順番というものは、あくまで原則である。「例外づくり」が、差別解消法でいう「合理的配慮の提供」なのだと思う。なので、原則では順番通りであるが、障害者には合理的配慮の提供するほうに義務付けられているということだと思う。 (松島委員)私はどちらかというと、車いすのタクシーを待って乗るべきだと思う。それが「完全平等と参加」に繋がってくるのだと思う。乗車時に失礼だと思う。やはり順番を待つ意味ではないかと思っている。 (石渡会長)清水委員のおっしゃる合理的配慮として、順番を変えて車いすの方に利用していただくということも、差別解消法について議論している私達としては、納得する話だが、松島委員がおっしゃる「完全参加と平等」に立ち返らなくてはいけないと思う。やはり、車いすの方が障害のない方と同じようにタクシーを利用できるために、社会がどう変わらなければいけないかというところを改めて考えなくてはいけない。他の事例についてもどうぞ。 (井上(良)委員)関係がないかもしれないが、警察署で歩行困難者駐車許可証の更新をしたところ、聞こえる方に対しては「いついつ取りに来てください」という電話連絡ができるが、聾者の場合は電話ができないため、「1か月後に取りにきてください」と案内される。電話連絡ができる人とできない人での対応が異なり、出来上がるまでにタイムラグが生じてしまう。そのあたりは平等でないと思う。 (石渡会長)差別解消法の趣旨は、障害がない方と同じように暮らせるということなので、タイムラグが生じることは明らかな差別と考えざるを得ない。今回は警察だが、このあたりも情報を共有して、少し対応を考えなくてはと思う。 (池田委員)高速道路の割引の件だが、親戚や兄弟、他人の車であっても、その車のナンバーが障害者手帳に記載されていれば適応される。 (石渡会長)そういう風に制度が変わってきているところがあるという認識? (池田委員)全国的にそうなっているのではないか? (大羽委員)2番目の内容だが、内容というよりも相談者から制度の見直しを図ることはできないのだろうかという制度上の問題についての相談だったと思う。その対応として、相談事例の共有や報告等により国への働きかけを行うようにしたとなっているが、そこの具体的な内容が見えない。相談事例の共有は、誰と誰が相談事例について共有しているのか。それを訴えた人と行政が共有したのか。一般の人は、この問題を共有していない。なので、具体的な道筋というか、具体的なところを教えて頂きたい。また、国への働きかけを行うことにしたとなっているが、これは差別解消法に基づいてというよりは、行政の担当者の判断なのかと感じる。国への働きかけは、どういう権利が地方の行政にあるのか。原則的にできるのであれ必ずやったほうがいいが、どうなっているのか教えていただきたい。 (事務局)池田委員のご指摘に補足をすると、相談内容として、登録した自動車でないと割引が適応されないのは困るという認識を持っている。また大羽委員のご質問に対しては、差別解消法に該当するか否かに関わらず、内閣府から年1回、事例の照会が自治体にされるので、そこで回答をし、国に働きかけを行う方法が1つある。それ以外の共有に関しては、今後地域協議会でも議論していくことになる。この会議の内容は市民に向けて公開されているので、ここでの内容をどのように、市民や事業者に広めていくか議論すべきことだと思っている。 (池田委員)道路の割引の件は、すでに合理的配慮が求められて、そのような仕組みができた経緯がある。聴覚や肢体不自由の人は直接運転をするので割引が適応されるが、視覚障害の場合は、本人が運転をせず家族が運転しているので割引が適応されず、配慮がされない時期があった。そこから合理的配慮として、視覚障害者は運転をしないが、手帳に記載されている車に同乗しているのであれば、当事者が運転しているものと同じ扱いにすることになったと思っていた。制度の案内や、経過について情報が入ってこないために、理解されていなかったことが、こういう差別扱いをされているのではないかという誤解があるのだと思う。 (石渡会長)事務局から、ここで議論した今後のあり方などについては、公開をして市民・事業者の方たちに周知をしていくという話があったが、池田委員からは制度が変わったことについて理解していない場合があり、トラブルにつながったのではないかという話がされた。今後は広報のあり方などが様々な課題になっていくと思う。 (佐藤委員)事務局へのお願いとして申し上げておきたいが、今回の事例をみると、どのように高速道路の運賃割引が適応されるのか明確にならないと、議論がうまく進まないと感じている。運転していないとダメなのか、障害者の方が乗っている車自体が割引になるのかという点が、大きな問題だと思う。過去10年ほど障害者の方の送迎サービスのボランティアをしていたが、その時は健常者として運転をしていた。自分の車だったが、割引が適応されなかったことは一度もなかった。女性の利用者の障害者手帳を提示するときもあったが、止められることはなかった。そういった経験があるので、障害者の方が乗車している車自体が割引なるのではないかと思っていた。そういったことが明確になっていないと、この対応内容が少しずれてしまう。この事例自体が「そんなことはない」という事例であれば、こういう対応もあり得なくなる。 したがって、障害者手帳と障害者の方が乗車している車の有料道路割引の正式な取扱いはどうなっていて、その結果どのような対応をしたのか、あるいは、国などへの働きかけをどのようにしたのか明確にしていただかないと少し分かりにくい。 (須山委員)昔は、主人が運転していても、車が自分のでなくても、その車に障害者が乗っていて手帳を提示すれば割引になった。最近では、車もチェックされて「車が違う」などと言われることが確かにある。なので、本人が運転していて、登録した車でないと割引が適応されなくなったと思っていた。しかし、今の話を伺うと、車が違っていても障害者が乗車し手帳を提示すれば割引が適応されるならば、そのほうが今後、高齢者や車いすで運転ができない方や視覚障害者の方などにとっては、非常に合理的配慮に繋がるのではないか。 もう一点だが、井上(良)委員が言われた、どこでも駐車ができるカードをもらう時の手続きで、私も申請したことがあるが、必要書類を警察の窓口に出せば、「何日にできるので取りに来てください。もしくは郵送しますか?」と聞かれる。私の場合は取りに行ったので、その時点で遅れるということが少しおかしいなと思った。郵送する場合は切手や送付先を伝えておけば、カードが出来たら送ってもらえるはずです。なので、その辺りをもう少し確認してみたらいいのではないか。 (清水委員)おそらくだが、以前は窓口で手帳を提示し割引が適応されたが、最近はETCがある。ETCで通る場合は決められた車種でないと、そういうことが出来なくなるのではないかと感じる。これははっきりしないだろう。 (石渡会長)高速道路割引のシステムについて、様々なお考えを紹介していただきましたが、事務局で明確なところはあるか。 (事務局)自動車料金の割引に関しては、細かいルールが一応あるが、あらかじめ車両登録をし、その登録されたナンバーが手帳の中に記載がされていて、その自動車について割引を受けられる制度になっている。ご意見を伺っていると、そういった制度が、皆さんに伝えるべきことが正確に伝わっていないなという部分において、横浜市としても考えていかなくてはいかないと感じた。佐藤委員がおっしゃっていたことも深く受け止めます。この事例の共有には1つ難しいとこがあり、個人情報に関わる部分は消さなければいけないということがある。また、この事例は我々だけで受け付けたものではなく、あらゆる部署で受けた事例が集約されたものになっている。やはり、それぞれの部署でも、必要な情報を確認するツールを検討しなければならないと思っている。 ただ、あらゆる部署で受け付けることになるので、あまり専門的なことを記載すると共有が難しくなるので、そこも踏まえて我々も検討していきたい。 (石渡会長)須山委員が井上(良)委員の御意見におっしゃっていたことも含めて、警察が対応した人によって違ってくるということがあるのかなと印象を受けた。やはり、この制度の活用というものが人によって違ってはいけないが、事務局で分かることがあるか。 (池田委員)私も駐車のカードを使用しているが、地元の警察に手続きをし、その事情を伝えている。先ほど言われたように、「こういう事情だから、出来上がったら通知を郵送で連絡をしてほしい」と伝えておけば、警察も対応してくれると思う。電話でなくても、電話しかないということはないと思う。 (石渡会長)やはり利用者の申出や仕方も色々あるというのが池田委員のご意見。 (事務局)横浜市としては、コミュニケーションの配慮を全ての事業者や行政機関などが徹底することが、差別解消法の基本になると思っている。今日のご意見についても、コミュニケーションの配慮が徹底されなかったことにより生じた問題と思っているので、あらゆる事業者・行政機関に対して、このメッセージを適切に伝えておくことを議論いただき、横浜市としてもそれを受けて対応していきたい。 (石渡会長)横浜市としてどう対応していくかということについては、徹底するとよいと感じる。 (山下委員)他の事例のことです。20番の事例だが、この当該事業者を所管する部署ということでいいか。 (事務局)この事例でいうと文部科学省になる。 (山下委員)そちらでの対応になると思うが、よく耳にするのが、担当者が変わると対応が変わってしまい、皆さんと同じように平等にできないこと。発達障害の方に対応した試験の受け方などをテレビ等で見たことがあるので、合理的配慮は出来るのではないかと思っている内容。職員が変わると対応が変わってしまうのは、どこの組織も最低限のルールではないが、誰が対応しても同じような対応ができるようにしてほしいと思う。今回は教育機関だが、福祉なり行政なり、どこでも共通する問題だと思う。 (石渡会長)今の山下委員や事務局もおっしゃっていたが、人によって対応が変わらないように、情報の共有やコミュニケーションをどのようにとるかという部分が大事になってくるかなと思う。 ((10分休憩)) (石渡会長)では再開させていただく。1番目の議題について、色々とご意見をいただいたが、支援について少し正確ではないところがある。事務局で確認をお願いしたい。また、事務局からは、他の事例対応についても、共有方法の検討をするとのことなので、大事なところの整理ができたと思う。 (松島委員)井上(良)委員から聴覚障害の方の対応についてあったが、僕たち脳性マヒは自動車とは違うけど、電話をしろと言われると難しい。間違い電話をするなとか言われることもある。僕たちは電話ができるけれど、できないようなもの。あと18番の案件。それは昔からよくあることで、横田さんがおっしゃっていたようなことが、いまだに多いのではないかと思う。 (石渡会長)いま松島委員は、井上(良)委員がおっしゃっていたような対応も肢体障害者の方も同じように受けるという風におっしゃっていた。だから、本質的には聴覚障害者の方への差別と脳性マヒの方が受ける差別はおなじようなところがあり、それは電話でのやりとりの難しさのようなところがあるので、そういう現実が脳性マヒの方にもあるということを踏まえて、これからの対応を考えなくてはいけない。それから18番の事例。昔亡くなった横田弘さんが同じことをおっしゃっていたということ。もう何十年も前の話だが、今でもこういうことがあるということは、障害者の存在を否定するような考え方があるという現実も踏まえなくてはならない。そういうことも踏まえて、この協議会としても差別を考えなくてはいけないということになる。 (2)法施行後3年の相談対応状況を踏まえた課題 (事務局)資料2の説明。 (石渡会長)今日も沢山の意見がでたが、それをどのように解決していくかということを、もう少し深く話をして、こちらの協議会に参加いただいている事業者や行政も含めて、より解決に向かうネットワークにしようということで、検討の部会を別途設置するという意見だった。ここにピア相談をしている社会参加推進センターにも参加していただくということだった。いまの説明について質問や意見があるかたはお願いしたい。 (永田委員)差別されたと感じたとき、電話か役所に直接行って話をしたほうがいいと思う。役所の人はきちんと聞いてくれるので安心して相談できる。自分の意思が伝えられない当事者は、役所の職員を交えながら話を聞くといいと思います。 (石渡会長)事務局からの説明だと、当事者同士のピア相談を大事にするために部会を設置するという提案だったが、永田委員の意見としては、そういうのも大事だが、直接行政に伝えていくことが大事ということだった。 (井上(良)委員)社会参加推進センターだが、この4月から始まって半年が過ぎた。ピア相談員の中から、差別に関する事例のあった件数を教えて欲しい。 (事務局)件数等に関しては、まだまとめられていないので、次回の会議で報告をさせていただく。ただ、ピア相談で受付している中にも、差別だと思われる事例が少しずつ出てきているので、そういう事例も含めて、この協議会で共有できるようにしたい。 (大羽委員)資料の中の、「横浜市障害者社会推進センター」というものは、「社会参加推進センター」の誤りでいいか。 (事務局)ただしくは、「障害者社会参加推進センター」なので大変申し訳ない。訂正をお願いしたい。 (石渡会長)大羽委員、ご指摘有難うございました。 (須山委員)イの当事者から相談44件のうち、20件というものが、対応が改善されていない。これは少し問題があると思う。せめて、この数字が少なくなるよう色々と考えて、新たに検討会議を設けてくださるのだろうと思う。これはとてもいい案だと思う。 (石渡会長)そうすると、この検討部会の役割、選任というものも改めて重要になってくる。では、事務局で提案があったような検討部会を設置する旨と、そこに障害者社会参加推進センターの方々にも御協力いただくことについて、この地域会として承認するということでよろしいか。 (承認) (石渡会長)では、この検討部会の持ち方等について、何かご意見やご提案があるかたがいればお願いをしたい。 (事務局)この部会を設置したいと思った事務局としての思いとして、この地域協議会は設置目的にある通り、地域における関係機関のネットワークを構築して様々な課題を協議する場になっているが、当事者やご家族の方の貴重なご意見をいただいている一方、地域の方や企業の方、様々な関係機関の代表で出席してくださっている委員の声がなかなか聴けないことがある。この部会を設置する際に、当事者やご家族だけでいいのだろうかと事務局の中でも議論をした。ただ、この協議会で問題の議論を深めたり、色々なことを議論したい思いもある。そのためには、今まで色々積み重なってきた事例についてもう少し深めて、何かアイディアや具体的な議論がご家族から出たうえで、この協議会に持ち寄って、関係機関の皆様と議論を深められればという思いだった。皆様に承認いただいたので、そういう方向で進めていきたいのでよろしくおねがいしたい。 (石渡会長)当事者の方々から沢山ご意見をいただけるが、事業者には地域の立場の方に発信していくような運営をしてしまっているのではないかと、少し進行役として反省する部分がある。では、この部会を設置して、ぜひこの協議会での議論がより活発になるような進め方ができたらと思う。他にも、この検討部会の設置や、これまでの課題・整理と関係してご意見ある方はいらっしゃるか。 (井上(良)委員)質問だが、地域協議会と言っているのは、地域支援協議会のことを指すのか。 (事務局)この地域支援協議会の略称が地域協議会なので、今日お集まりいただいているこの会議が、地域協議会にあたる。 (井上(良)委員)「障害者地域支援協議会」もあるので、どこのことを言っているのか分からなかった。 (石渡会長)ネットワークをつくることは大変だが、似たような会議や名称が多いのは色々批判がされるところ。その辺りがどう整理されるかも含めて、差別解消支援地域協議会で色々なご意見がいただければと思う。では、この検討部会をどのように設置するかという具体的な部分については、事務局から提案が後日されると思う。この議題について、他に発言はあるか。 (村岡委員)ただいまの提案について。この協議会は、最初に当事者の方々の差別に関する相談事例の報告があり、それについての個別的な対応を事務局からあるが、事例の中でどういう課題が抽出されて、それについてどういうふうに取り組んでいくかなど、もう一段、具体的な取組の方向性のようなものが協議できるような場になればいいと思う。 (冢田委員)この協議会に学校現場の代表として出席しているが、本当に当事者の方の声を沢山聴いて、学校も障害のある子、障害が疑われる子と合わせて、外国に繋がる子も多くなってきているので、色々な多様性の中で、どのようにコミュニケーションを取ったり、情報提供したりするかなどを常に考えなくてはいけないと思っている。ネットワークづくりという意味では、色々な立場の方がいらっしゃっている。相談事例の中で、自分のところのネットワークでうまくいかなかったことではなく、うまくいったこととか、どのような取組をしているのか、という話をもらえる時間があれば、「そうすればいいのか」ということが、学校としても企業側から学ぶことができると思う。分科会の話とずれてしまったが、この協議の場が深まるようにと思って発言をした。 (石渡会長)分科会の設置で、この協議会全体の役割などが変わってくることが大事だと思う。 (池田委員)私も、そういう次の段階に入るためにも、そういう部会を設けることは賛成。というのは、相談の一例が片付いたとしても、その中に障害の中の共通点がかなりあるのではないか。事例が片付いたということで終わるのではなく、それが示している問題点を行政的にも大きく捉えていかなければいけないというところもある。聴覚の井上(良)委員の情報問題や、立場は違うけれど緊急時に訴えが伝われない松島委員の問題など。他にも、ここには委員としていないが盲ろうの方もいる。耳が聞こえなくて、目が見えないので、情報的にはもっと伝わりにくい立場にいる。こうした人が、何か緊急時にどういう対応をしてもらえたらいいのかということなどは、行政が考えていくことになる。そういう所まで発展させるという点においては、そういう共通の課題のようなものも発見していくために部会というものは大事な存在になるのではないかという感じがする。 (石渡会長)では、検討部会で議論して、協議会の役割を深めるということ、また行政の対応として、どのように繋げていくのか。永田委員が提案してくださったことも踏まえながら、部会のあり方がうまく起動すればいいと思う。 (井上(彰)委員)「これがうまくいかない。これもうまくいかない」という話をずっと聞いていると、自分の頭の中にストレスが溜まってくる。ただし、その中で、これからの話になってくるのだと思うが、「このように工夫したらうまくいった」とか「うまくいきそうな傾向にある」などという解決策や、それに近づくような話・意見が出てくると、ほっとするような気がする。この会議でずっと行き詰っていると「どうにかなっちゃうな」という気がするので、息が抜ける良い傾向にあるようなホッとするような話も、全容な会議をしながらの進め方。そして、問題の解決あるいは問題の提起というものをやっていただけたら、すごくうれしい。 (石渡会長)冢田委員がおっしゃったようなことと重なると思うが、少し前向きに希望をもっていただけるような意見や方向性等が見えるような議論をもつということも大事なことだと思う。 (3)障害者差別解消に関する市の取組状況 (事務局)取組状況について説明 (石渡会長)少し前向きな希望の持てる話もでていた気もするが、何かご意見がある委員はいるか。 (永田委員)分かりやすい資料を作ってくれれば、知的障害者の人にも説明が伝わる。カナがふってあったり、一文が短かったりする資料は分かりやすい。 (石渡会長)わかりやすい版を作っていただくと、知的障害の方だけではなくて他の委員にもとてもありがたいのでぜひお願いしたい。 (佐藤委員)5番について話を聞いて、必要であると感じたことがあるのでお伝えしたい。参加予定企業さんにお願いするところには、公共交通機関の中に、電車やバスに加えて、タクシー協会さんが入ることが必要ではないかと感じる。ご検討いただければと思う。 (事務局)この勉強会は初めての試みになるが、今後も続けていきたい。他業種の分野においても、タクシー業界も含めて様々な分野を対象とした勉強会を開催したいと思っている。今日ご参加いただいている団体の皆様の中でご参加いただけることがあれば、事務局までご相談いただけるとありがたい。 (石渡会長)参加するにあたり、時間等は決まっているのか。 (事務局)詳細は調整中となっている。 4 連絡事項等 ・議事録については、内容をご確認いただいた上で公開。 資料1 障害者差別に関する相談対応事例 資料2 障害者差別に関する相談体制整備について 資料3 市の取組状況