令和3年度第2回横浜市医療的ケア児・者等支援検討委員会 日時 令和4年2月21日(月曜日)午後7時から午後8時35分まで 開催場所 オンライン開催(ズーム) 出席者 若栗委員、赤羽委員、小林委員、星野委員、河村委員、二宮委員、川村委員、細川委員、諌山委員、中根委員、長谷川委員、槇委員、渡邉委員、横澤委員、成田委員、西村委員 欠席者 萩原委員 開催形態 公開(傍聴者4名) 報告事項 1医療的ケア児・者等支援促進事業の取組状況について 2保育所等における医療的ケア児の受入れに関する検討状況について 3こどもホスピスの開所について 4令和4年度予算案について 議事 開会 田辺係長 定刻になりましたので、令和3年度第2回医療的ケア児・者等支援検討委員会を開催いたします。本日の司会役を務めます、健康福祉局障害施策推進課の田辺でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 本日の注意事項ですが、オンライン開催ということになりますので、発言のとき以外はミュートにしていただいて、ご発言がある場合は挙手していただきますようにお願いいたします。 続きまして、本日はオブザーバーとして、神奈川県庁から障害福祉課と医療課の方がズームで参加なさっていますので、委員の皆様はご了承いただければと思います。 それでは、本日のご出席者の数の確認をさせていただきます。本日の会議は、委員17名のうち、萩原委員からご欠席ということでご連絡を頂いております。それからあと、若栗委員長はこちらの会場に来る予定なのですが、30分くらい遅れるとご連絡を頂いております。まだ接続出来ていない委員が2名いらっしゃり、後ほど16名になると思いますが、現時点で13名ご出席となっております。横浜市医療的ケア児・者等支援検討委員会運営要綱の第5条第2項に規定されております委員の過半数を満たしていることを、ここにご報告させていただきます。 1障害福祉保健部長あいさつ 田辺係長 では初めに、上條障害福祉保健部長からご挨拶申し上げます。上條部長、よろしくお願いいたします。 上條部長 横浜市健康福祉局障害福祉保健部長の上條でございます。本日は、お忙しい中ご出席いただき本当にありがとうございます。新型コロナウイルス感染症の関係で、感染対策としてオンラインで開催させていただいておりますが、委員の皆様におかれましては日々感染対策、またご対応にご尽力いただいておりますことを、この場をお借りしてお礼申し上げたいと思います。どうもありがとうございます。 さて、昨年9月に「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が施行されました。これを受け、国では医療的ケア児の支援について、2倍近く拡充された予算案が出されております。本市でも、本日後ほど報告させていただきますが、保育所や学校、放課後キッズクラブなどにおける医療的ケア児の受入体制確保などのため、拡充した予算案を現在市会でご審議いただいております。引き続き、医療的ケア児・者等とそのご家族が地域で安心して生活ができるよう、取り組んでまいりたいと考えております。 本日お集まりの委員の皆様におかれましては、どうぞ活発にご議論いただき、それぞれのお立場から貴重なご意見を頂きますようお願い申し上げまして、私からのご挨拶とさせていただきます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。 田辺係長 上條部長、ありがとうございました。 それでは、議事に入らせていただきたいと思います。ここからは、若栗委員長がいらっしゃるまでの間は職務代理として中根委員長職務代理に議事進行をお願いする予定でしたが、接続の関係でまだいらっしゃらないので、委員の皆様、よろしければしばらくの間、事務局で進行させていただくということでもよろしいでしょうか。 了承 田辺係長 ありがとうございます。では、大変申し訳ないのですが、事務局でしばらくの間は進行を務めさせていただきます。 報告事項 1医療的ケア児・者等支援促進事業の取組状況について 田辺係長 それでは、議事に入らせていただきます。まず1点目として報告事項の「1医療的ケア児・者等支援促進事業の取組状況について」でございます。説明は医療局の鎌田課長から行います。では、鎌田課長、お願いします。 鎌田課長 皆さん、こんばんは。医療局がん・疾病対策課在宅医療担当課長の鎌田です。よろしくお願いいたします。それでは、「報告事項1医療的ケア児・者等支援促進事業の取組状況について」をご報告させていただきます。4ページ、資料1をご覧ください。 最初に「1横浜型医療的ケア児・者等コーディネーターの活動実績について」でございます。まず、相談支援についてですが、今回は令和3年度上半期の相談状況をまとめ、令和2年度の年間の状況と比較いたしました。「ア相談件数」をご覧ください。令和3年度上半期の延べ相談件数は321件で、うち新規は189件となっております。1拠点当たりの月平均相談件数で比較すると、令和3年度上半期は8.9件、令和2年度は7.8件となっており、増加しています。4から6月と7から9月、こちらの合計を比較いたしますと、変動が少なく相談数が安定しております。 次に、「イ相談者」でございます。相談者数は、家族、病院、訪問介護ステーションの順で、件数が多いところは昨年と同様でございます。これを割合で比較いたしますと、家族と学校からの相談割合が増加し、病院が減っています。コーディネーターの定例会でも学齢児の相談や学校との調整の話題が出ており、相談先としてコーディネーターの認知が広がっているものと考えております。 5ページをご覧ください。「ウ相談内容」でございます。相談内容数は、福祉サービス、訪問介護ステーション、保育園・幼稚園等の順で多くなっております。割合を昨年度と比較いたしますと、保育園・幼稚園等と学校についての相談が増え、退院調整が減っております。医療的ケア児の保育・教育へのニーズについて、コーディネーターへ相談がつながるようになってきていると受け止めております。 次に、「エ相談方法」でございます。相談方法は、昨年度と比較して訪問の割合が大幅に増えております。コーディネーターからは、電話だけではご本人やご家族の状況が分からないことが多いため訪問につなげているという話を聞いております。 次に、「オ相談対象者の年齢」でございます。年齢区分の割合は、昨年度と大きく変わりはございませんでした。前回の検討会でご指摘いただきましたとおり、幼年から少年の年齢区分が広過ぎるため、来年度からは区分を細かくするなど検討中でございます。 次に、6ページをご覧ください。「カ連携先」でございます。連携先の総数が昨年度の半数より大きく増加しております。これは、コーディネーターが様々な機関と連携することが増えてきている結果と受け止めております。連携先は、訪問介護ステーション、病院、福祉保健センターの順で多くなっています。昨年度と比較した場合では、3パーセント以上の変化はございませんが、保育園・幼稚園、特別支援学校、小・中学校が増えており、相談内容と同様に医療的ケア児の保育・教育のニーズへの対応が必要になっております。 次に、拠点別相談数をご覧ください。表の中で各拠点の担当区が網かけになっております。担当区の中で拠点のある区の相談実績が多いのは、鶴見、南、旭、青葉の4区となっております。拠点のある区はコーディネーターの存在が周囲の関係機関に認知されやすいので、拠点のある区以外の担当区への意識的な働きかけが必要と考えております。また、相談対象者居住区別では、区によって相談数のばらつきがあり、区の人口規模などとは必ずしも一致しておりません。今実施中の実態把握調査の結果等とも併せて見ていくことが必要と考えております。以上が取組状況のご報告になります。 続けて7ページをご覧ください。「2コーディネーターの支援とネットワークづくりについて」でございます。まず、「ア、コーディネーター定例会について」は、これまでと同様に6人のコーディネーター、4局担当者と、横浜市医師会担当者で月1回定例会を行っております。 次に、「イ、地域でのネットワーク形成と普及啓発について」は、前回の報告以降、重心児親の会や重心児・者連絡会研修会への出席、病院看護師への実習研修、放課後等デイサービス等事業者への助言を実施いたしました。コーディネーターへの役割説明やコーディネーターへの助言依頼が増えていると考えております。 続きまして、「2各種研修の実施状況について」です。まず「1コーディネーターのフォローアップ研修」は、先ほどご説明いたしました定例会の中で継続的に実施しております。1月は、横浜市総合リハビリテーションセンターの方と在宅リハビリテーション事業を通じた連携について話し合いました。在宅リハビリテーション事業の実際についてご報告いただき、事例対応の振り返りをすることで、コーディネーターの役割を確認しております。 次に、「2支援者フォローアップ研修」でございます。対象者は、これまでの支援者養成研修受講者となっております。目的は、まず支援者に継続して地域で活躍してもらうために、支援、連携に必要な、現場で知りたい内容等について伝え、継続的にフォローすること。次に、コーディネーターと地域の支援者が、顔が見え、連携できる関係をつくることです。8ページをご覧ください。今年度は10月15日、ズームで開催いたしました。講師は、横浜市歯科保健医療センターの障害者歯科診療部門の歯科医師と歯科衛生士の方にお願いいたしました。内容は、医療的ケア児・者の歯科的アプローチについての講話とグループワークでございます。各グループに講師が入ることで、参加者の困り事や疑問に直接答えていただき、実りのあるグループワークとなりました。研修後に地域の支援者から歯科保健医療センターに相談が入るなど、連携のきっかけになったと考えております。 次に、「3横浜型医療的ケア児・者等支援者養成研修」です。昨年度は中止いたしましたが、今年度は感染対策として受講人数を50人に限定して実施いたしました。定員の倍近いお申込みがありました。対象者、目的、時期については記載のとおりでございます。16講座全8日間の内容については、これまでのご意見等を反映して学校の話を増やし、特別支援学校だけでなく一般校の話を加えています。また、最終日のグループワークでは、コーディネーターから地域の支援者と連携した事例を提案してもらい、コーディネーターがそれぞれのグループにも入ることで、支援者と顔をつなぐよう工夫を図りました。修了者は42名で、支援者養成研修修了者がどこの事業所等にいらっしゃるのかが分かるように、一覧をホームページ上で今年度中に公表予定でございます。 次に、「4横浜型医療的ケア児・者等支援者養成見学実習」でございます。対象者は、先ほどご説明した支援者養成研修修了者や、医療的ケア児・者の受入れが決定している施設の職員などでございます。目的は、座学研修の修了者が、必要な知識・技術の習得のために訪問看護ステーション等で見学実習を行い、自身の施設・事業所等において医療的ケア児・者等の受入れを進めていただくことでございます。9ページをご覧ください。昨年の9月末から募集を開始いたしまして、参加者は令和4年2月現在、残念ながら1名にとどまっております。 次に、「周知・広報について」でございます。記載しておりますように、パンフレット及びチラシを関係機関等で配架しています。また、関係会議でコーディネーターの周知や活動実績報告を行っています。 10ページ、別紙1をご覧ください。横浜市社会福祉協議会の機関紙、福祉の広報紙「福祉よこはま」にコーディネーターの活動が掲載されました。右下の写真がコーディネーター定例会の様子でございます。 そのまま11ページ、別紙2をご覧ください。医療的ケア児・者等の実態調査でございます。こちらの対象者は、横浜市内にお住まいの医療的ケア児・者及び重症心身障害児・者です。登録方法は、横浜市の電子申請システムに登録していただく形でお願いしており、こちらの二次元バーコードから入ることができます。登録期間は、1月27日から2月28日としておりますけれども、集計作業の都合により登録期間を設けており、これを過ぎたら登録できないということではございません。終了後もご登録いただいた内容を今後の検討に活用したいと考えております。2月21日現在、登録者数は117件となってございます。集計結果は3月中にまとめる予定でございます。 「報告事項1」については以上でございます。 田辺係長 ありがとうございます。では、ただいまの説明に対してご意見・ご質問など委員の皆様からありましたらお願いいたします。意見がありましたら挙手をお願いいたします。 河村委員 ありがとうございました。1つだけ聞きたいのですが、横浜型医療的ケア児・者等支援者養成研修で、修了者42名というのは職種とかどういったところの方が受けているかというのは分かりますか。 田辺係長 後ほどお答えできればと思いますので、ちょっとお時間をいただけますでしょうか。ほかに委員の方から何かご意見・ご質問などはありますでしょうか。 二宮委員 横浜市歯科医師会の二宮です。医療的ケア児に関して、横浜歯科保健医療センターで研修をさせていただいたと思いますが、こういった研修の成果は確実に出ていまして、横浜市内の歯科医療においては、医療的ケア児・者の歯科診療は全国的にもかなり進んでおります。今回の研修会に限らず、今後もこういった研修会を継続していただけたらありがたいと思っております。以上です。 田辺係長 二宮委員、ありがとうございます。事務局から何か。 鎌田課長 ご意見ありがとうございます。二宮委員がおっしゃいますとおり、今回研修を行ったことで歯科保健医療センターと医ケア児に関わる方々の連携が強まったと思っております。今後とも機会を増やして連携を図っていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 二宮委員 実際のところ、横浜歯科医療センターには医ケア児の方からこういった研修会を通して依頼が増えています。研修会とか、こういったネットワークさえ築ければ、医療的ケア児の方の歯科診療がかなり充実すると思っていますので、ぜひ今後もよろしくお願いします。以上です。 鎌田課長 ありがとうございます。 田辺係長 ありがとうございます。では、ほかのご意見・ご質問などはありますでしょうか。 赤羽委員 横浜市医師会の赤羽です。ありがとうございます。今のご報告の実態調査の件ですけれども、今117件とおっしゃっていましたが、この情報を得たのはどこだったのか分かりますか。つまり、この情報を配布したところのどの辺からアクセスがあったのかというのは分かりますでしょうか。 田辺係長 どこで情報を得たかというところまでは登録情報に入っておりませんし、1人の方に複数のところからチラシが行っていたりもするので、把握はしておりません。申し訳ないです。 赤羽委員 分かりました。 田辺係長 ほかにご意見・ご質問などはありますでしょうか。 星野委員 医師会からの参加ですけれども、こども医療センターの星野です。よろしくお願いします。大分最初のほうですけれども、相談内容で保育園・幼稚園と学校が増えているということで、パーセンテージも出していただいていますが、実際の連携先の保育園・幼稚園あるいは学校というのが、相談内容のパーセントほどいっていないようにも思います。実際にどんな相談内容があってどういう結果に結びついているのか分かるとうれしいです。それが1つ目です。 もう一つは、研修の中の見学実習が定員45名に対して1名というのはあんまりだなという気がします。企画と実際の隔たりがあるのでしょうか。そこら辺がよく分からなかったので教えてもらえればと。 田辺係長 ありがとうございます。相談について1点と、見学実習について1点のご質問を頂いております。まず、相談のほうからお答えいたします。 柴田係長 いつも定例会に参加しています医療局の柴田です。この相談表からは保育園・幼稚園の相談の中身などが拾えないので、定例会でコーディネーターから聞いている内容はどういうところが多いかというお答えになります。やはり一番は、これから保育園に入りたいけれどもどのように探したらいいかとか、今まで受け入れてきた実績があるのはどういう園かというような、保育園・幼稚園の入園に関する部分でのご相談が多いという報告を受けております。内容については、実際に入ってからの調整というよりも、入園前後のご相談や調整が多いかと考えております。 星野委員 その場合に、連携先との関係性がどうなっているのかというのが分からなかったのですが、もし入園についての相談だとすると、連携先は保育園だけでなく区役所の窓口とかそういうのも入るということですか。要するに、困っている方がたくさん増えている状況で、どういう連携先が増えていったり、どういう回答があればうまい方向に行くのか、そこが分かるとうれしいなと思うのですが、そこが逆に分からないようだと調べても意味がなくなってしまうのではないかなと思います。 柴田係長 おっしゃるように、どこと連携していく必要があるのかというところは、自分はどういうところと連携したということを定例会でコーディネーターが共有するようにしています。先程連携先に関しては数がとおっしゃいましたが、例えば1人、入園に関する相談があって、保育園にいろいろ問合せをした場合、今の集計表の入れ方ですと、連携先としてどこかに繋いだというのが1件という形で入ります。1人のコーディネーターさんが相談を受けて、例えば5つの保育園と連携を取った、調整をしたというようなときには、そのまま5件という数で入ってきていないので、連携先の数としては少なくなっているのかなと今お話を伺っていて思いました。 あと、それをどういうところに広げていかなければいけないかというところは、区役所のこども家庭支援課から今まで受入実績のある保育園の一覧をもらっていますので、そこを中心に連携を図っている状況です。 星野委員 分かりました。これからということですかね。取りあえず。 柴田係長 見学実習の件についてですが、今回新型コロナウイルス感染症のことがあって、申し込んでいただく方は福祉の事業所や訪問介護ステーションが中心なので、感染に気をつけていることもありますし、受け入れる側のステーションもなかなか時期的に厳しかったこともあって、今のところお申込みが1件にとどまっていると考えております。 星野委員 それはでも、申し込みたいのだけどこういう事情だからやめておきますというのがあったわけではないということですね。 柴田係長 ご相談がそれだけあったということではなく、事業所の事情としてもなかなか今の時期で研修に人を出す余裕がなく、見学実習の申込みにつながらなかったと聞いたところもあるようです。 星野委員 分かりました。ありがとうございます。では、今後新型コロナウイルス感染症が落ち着けばきっと増えるだろうと思っているということですね。 柴田係長 そうですね。増やしたいと思っていますし、周知も改めてしていかなければいけないと考えております。 星野委員 ありがとうございます。 田辺係長 委員の皆様からほかにご意見・ご質問などございますか。では、最初にご質問いただきました支援者養成研修の職種についてご案内いたします。少々お待ちください。 及川課長 障害児福祉保健課の及川と申します。よろしくお願いいたします。先ほどご質問のあった支援者の職種ですけれども、多いところでいきますと看護師が15名で一番多かったです。次に多かったのが、障害児等の相談支援専門員が9名でした。次に多かったのが、薬剤師で4名、あとは児童指導員と児童発達支援管理責任者と保育士がそれぞれ2名になっております。あとは1名の方が多かったです。ざっくりした報告ですが、以上になります。 河村委員 ありがとうございます。こういう方たちに今後活躍していただきたいなと思って、どういう方たちが取っているのかなと思ったものですから。ありがとうございます。 田辺係長 ほかに委員の皆様からご意見・ご質問などはありますか。よろしいでしょうか。では、「報告事項1」はこちらで締めたいと思います。 会場に若栗委員長がいらっしゃっていますので、ここからは委員長にバトンタッチしたいと思います。 2保育所等における医療的ケア児の受入れに関する検討状況について 若栗委員長 診療が長引いてしまって申し訳ございません。遅れました。それでは、「報告事項」に入らせていただきます。医療的ケア児の保育所入所につきまして、事務局よりご説明をお願いいたします。 野澤課長 皆様、こんばんは。こども青少年局子育て支援課の野澤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。資料2の13ページをご覧ください。保育所等における医療的ケア児の受入れに関する検討状況ということでご報告させていただきます。 まず「1保育所等の入所に関する相談記録票の作成」で、各区役所で医療的ケア児の保育所等への入所相談を受ける際に、相談内容や医療的ケアの内容等を適切に聞き取り、その内容を共有・引継ぎ等がしやすくなるように、相談記録表のひな形を作成いたしました。今まで医療的ケア児の受入実績のある区役所などではいろいろ工夫して保護者の方等から聞き取りをしていたのですが、まだ受入実績のない区においてはどういった内容を聞き取って入所につなげていくかはなかなか難しいということがありました。そのため、実績のある区の意見などを参考に、15ページに別紙でひな形をつけておりますが、こういった内容を聞き取っていただくと、その後の保育所との話であるとか、先ほどからお話が出ているコーディネーターさんにお伝えするときに区の連携に使っていただけるかなということで、様式をつくって活用しています。 資料13ページにお戻りいただき、「2横浜市障害児等の保育・教育実施要綱の改正について」をご報告いたします。こちらの要綱の第3条第4号におきまして、特定教育・保育施設における医療的ケア対象児童を、たん吸引、導尿、経管栄養の3点ということで要綱ができておりましたが、こちらを改正しております。下段の<改正後>のところで、たん吸引、導尿、経管栄養等ということで、1文字だけですが「等」を付け加えさせていただきまして、ほかの医療的ケアが必要なお子さんにつきましても、こちらの要綱の対象ということで進めています。後ほどご報告いたしますが、この3つ以外の医療的ケアの必要なお子さんも令和4年度4月の入所に向けてご相談いただいていますので、そういった意味でもこちらをきちんと改正して進められてよかったなと思っております。 最後に3点目といたしまして、医療的ケア児の受入れに関するガイドラインの策定ということで、令和4年度に向けて進めていきたいと考えております。後ほど予算のお話もさせていただくと思いますが、令和4年度に、保育・教育施設で医療的ケア児を受け入れる際の基本的な事項や留意事項等をまとめたガイドラインを策定していきたいと考えております。策定に当たりましては、保育・教育施設関係者の皆様、医療関係者の皆様にもご協力いただきながら、検討を進めていくことを考えております。策定のスケジュールといたしましては、4月から開始いたしまして、夏頃までに策定したいと考えております。令和5年4月の入所に向けては10月ぐらいから入所の受付が始まりますが、その前にご相談いただくことが多いことから、夏頃までを目指して策定していきたいと考えております。 14ページに進んでいただきまして、令和4年4月保育所入所に関する相談及び内定等の状況についてご報告させていただきます。令和3年12月末時点で各区の状況を取りまとめたところ、令和4年4月の保育所入所に関する相談及び入所申請は、18区合計で次のとおりとなっております。まず、相談や申請件数は31件、実際に入所の申請までつながったケースが22件、相談のみは9件で確認しております。また、これ以外にも、実際にお申込みのとき、ご相談のときには在宅酸素が必要でしたが、令和4年4月に向けては在宅酸素が終了になるということで、通常の利用調整で対応している件数などもこのほかにはございました。年齢別を見ていただきますと、一番多いのは1歳児で、13名からご相談や申請を頂いております。育児休業明けで、医療的ケアの必要なお子さん以外でも1歳児の入所申込みは多いので、こちらの年齢が多くなっておりました。医療的ケアの内訳は、経管栄養が一番多くて10名、それから導尿、たん吸引で、酸素療法が6名、その他は下に書いてあるとおり、血糖管理や気管切開の管理などで3名、それから、重複した対応が必要なお子さん 音声中断 星野委員 すみません。音声が途絶えて聞こえないのですが。 野澤課長 すみません。どのあたりからご報告が漏れておりましたでしょうか。14ページあたりからでよろしいでしょうか。 星野委員 医療的ケアの内訳を話し終わったあたりです。 野澤課長 最後のところ、参考で、令和3年4月の状況についてご報告させていただいておりました。現在、11名のお子さんが医療的ケアを必要とする児童ということでご利用いただいておりまして、医療的ケアの内訳については下段の表のとおりとなっております。以上でございます。 若栗委員長 今のご説明につきまして、ご質問等、委員の方々からございますか。 星野委員 星野ですが、いいですか。質問ではありませんが、医療的ケアの内訳で「注1」だったり「注2」だったりがぱっと見ただけでは分かりづらい。説明いただければ分かるのですが。先ほどの件数調査もそうでしたけれども、保育園のこととか今増えようとしている中で、今回、医療的ケアも「等」をつけて種類も増やしてくださったみたいなので、今後、統計を取るときにもうちょっと実際の医療的ケアの区分分けもしていただいたほうが、今後、数が増えたときに同じようなやり方だと分からなくなってしまいそうなので、いかがでしょう。 野澤課長 ご意見ありがとうございます。令和4年4月の実際の入所のお子さんは、また今後、年度が改まりましてからどんな医療的ケアの必要なお子さんが入所されたか確認していくこととしておりますので、今、星野委員からご意見頂いたように、具体的に分かるように項目を検討させていただきたいと思います。 若栗委員長 そのほかご質問はいかがでしょうか。 赤羽委員 横浜市医師会の赤羽です。質問です。14ページの医療的ケア児の相談・申請で、申請件数はいいのですが、相談のみ9件というのは見つからなかったことを意味しているのですか。相談しに来られているわけですから、多分探しに来ているのでしょうけれども、申請に至らなかったのはどんな感じなのか分かりますか。 野澤課長 ご質問ありがとうございます。医療的ケアの必要なお子さんでも、育休の延長をしたいというようなご相談があって、入所して保留の通知を受け取りたいという方、それから、すぐは考えていないけれども取りあえずお話だけ伺いたいという方、そういった方もいらっしゃいました。見つからなかったということではなく、お申し込みいただいて入所になかなかつながらなかったケースも実際はありますが、実際に申込みを書いていただいた方は入所申請件数にカウントさせていただいております。 赤羽委員 ありがとうございます。そうすると、例えば相談を受けた区内あるいは近隣区の受け入れてくれている保育園とのマッチングがなかなかうまくいっていないような気がしますが、そのリストはちゃんと手に入っているのですか。例えばこの保育園はこういうことができるというリストは各区で持っていて、それは18区全てのデータを持っているのですか。それとも近隣区だけですか。 野澤課長 基本的には該当区の看護師がいる園の情報であるとか、そういったものは区に渡しています。あとは、実際に受け入れていただいている園などの情報は区のこども家庭支援課で把握しております。 赤羽委員 分かりました。ということは、相談に行くと、ある程度保護者の求めていた情報は提供できているということですね。 野澤課長 実際に入所までになりますと、保育の要件であるとか、受け入れる園があってもおうちからは遠くて通い切れないこともあると思いますので、そういったところも丁寧にお話を伺いながらご相談に乗っているのが現状かと思っております。 赤羽委員 ありがとうございました。 若栗委員長 ほかに委員の方。 諌山委員 多機能型拠点さとの諌山です。お世話になっております。質問ではありませんが、さとの利用者さんで保育園にまつわるトピックスを少し共有させていただきます。2歳児で経鼻経管栄養が必要な動けるタイプのお子さんをさとの日中一時支援で受けていましたが、就労ニーズが高く、保育園を希望なさっていました。結果、保育園の入所が決まったことを先日お母様から伺いました。ただ、経鼻経管は抜いた状態で、注入するときはお母さんも保育園に来てくださいという条件で決まったということでした。それでもそれを条件に頑張るとお母さんはおっしゃっていましたが、まだまだ地域ではそういう状況だと思いますし、それを地域資源の中でどのように解消していくか考えていかなければいけないと思っているということが1つです。 あと、つながっていくプロセスの中で区役所のこども家庭支援課に問合せをしたけれども、なかなか経鼻経管栄養が必要な場合は対応できないという返事だったところ、お母さんがご本人を連れて、こういう子なんだけれども対応できるかと、保育園も結構な数を回って、保育園から言質を取ってきたみたいないきさつがあったそうです。先ほどの報告もそうだと思いますが、いかに具体的に本人像を保育園側に伝えてつなぐ動きをしていくのかということが今後課題になってくると感じております。そういったところがさとの支援状況の中でありましたということを共有させていただければと思います。以上です。 野澤課長 ありがとうございました。 若栗委員長 ありがとうございました。現場の声は非常に大切なことでございますので、またほかの委員の方も何かございましたらご意見を頂ければと思います。 私から1ついいですか。入所申請件数で、申請してそこで入所が決まらなかった方に対してはその後どのように見ていらっしゃるのですか。 野澤課長 保育所の入所につきましては、医療的ケアの対応で難しかったケースと、定員がいっぱいで受入れができなかったケースといろいろあると思います。定例的な4月入所に向けてだけではなく、毎月の入所ということで申請いただいていて、空きがあればまたご紹介することも、入所に限ってはできるところがあります。ただ、ケアが必要なお子さんに対応できる看護師さんを確保できるかできないかとか、そういったところが園によってもいろいろありますが、入所のお申込みとしては1年間有効ですので、毎月の利用調整の中で各区が対応しております。 若栗委員長 分かりました。ありがとうございます。あとほかにご意見はございますか。 小林委員 質問ではなく意見ですが、今回の4番の状況についてというところ、それから、その後の案という別紙の両方を見ても、お子さん自身が重症心身障害児かどうか、多分それがあまり勘案されていないのではないかと見受けられます。重症心身障害児で医療的ケアがあるお子さんと、重症心身障害児でなく医療的ケアがあるお子さんとは特性が全然違ってくるので、少なくとも入所相談記録表などにお子さんの状況が分かる記載欄がないのはちょっとまずいのではないかなと思います。特に重症心身障害児の中でも非常に障害の重いケースなどだと、保育園に入園することが果たしてその子にとって幸せなことなのかどうかということを考えなければいけないケースはたくさんあると思います。どうも医療的ケアを保育園で受けられるかどうか、親御さんが復職等で保育園に預けたい、それを受けられるかどうかという観点からの一方通行であって、子どもにとって本当にそれがいいことなのかどうかを検討するステップがなくなってしまっているのではないかと思います。ぜひそこら辺を検討していただいて、もちろん家族支援としての親御さんの就労というのは非常に大切な要素ですけれども、子ども自身が保育園に行くことが幸せなのかどうか、そこもやはり考えられるようなスキームをつくっていただきたいと思います。以上です。 若栗委員長 ご意見ありがとうございました。小林委員、記録表の中では、通院中の医療機関の担当の先生の、ご意見じゃないですけれども、そういうものも必要という感じでしょうか。 小林委員 そこでもいいかもしれませんし、「該当する医療的ケア等にマルをつけてください」の上でも下でもいいですが、例えばしゃべれるかしゃべれないかとか、歩けるか歩けないか、移動できるかできないかというような重症心身障害児としての留意が必要かどうかをワーカーの側で把握できるような設問があればそれでいいと思います。 若栗委員長 そうですよね。それもプラスしたほうがいいかなと。 野澤課長 ありがとうございます。保育所の入所申込用紙にお子さんの状況を書く別紙がございまして、そちらでお子さんの状況、月齢によっていろいろだと思いますが、0歳児であれば離乳がどこまで進んでいるかとか、そういうのを書く用紙が別にございます。こちらの用紙は、医療的ケアが必要だと保護者の方からお話のあったお子さんに対して、どういったケアが必要であるか聞き取らせていただくプラスの用紙になっております。例えば歩行の状態であるとか、今、はいはいですよとか、そういったことは保育所の入所のところでつくっている別の用紙がございます。ただ、実際に保育園に入ることがどうなのかというところは、保護者の復職ニーズや意向と併せて、お子さんは今どういう状況であるのか丁寧に聞き取りをさせていただく一つの助けになるようにということで、一義的には事務担当者などが実際にお申込みを受け付けたりする場合もありますので、こういったことを聞き取って、専門職と連携するためのペーパーということで、この相談記録表はつくらせていただきました。 若栗委員長 そういうのも一度拝見させていただけるといいかと思います。よろしくお願いいたします。 野澤課長 承知いたしました。 若栗委員長 小林委員、いかがでしょうか。 小林委員 今の説明でバックにもっと膨大な資料があるというのはよく分かりましたが、実際に現場で僕が患者さんを診ていると、重症心身障害児であるかどうか、その子にとって保育園がいいのかどうかの議論がなされないまま、処遇の検討を進めているケースがたくさんあります。バックに資料があるからいいじゃないとなったら、この相談記録表をつくる意味もありません。今までの「内定等の状況について」にも何らそういう記載が出てきていないのは、やはり市としても、重症心身障害児なのかどうか、その子にとって適正なのかどうかということをあまり考えていない、そういう現状が現場からは見えてきています。ですので、これでいいじゃないかということではなくて、少し検討していただけたらいいのではないかと思います。 野澤課長 言葉足らずですみません。今回初めてこういった形でやってみましたので、いろいろ実際に対応した区職員の意見なども聞きながらしっかり検討してまいりたいと思います。ありがとうございました。 若栗委員長 ほかにご意見はございますか。では、この件に関しましては今のご意見を受け入れてまたやっていただければと思います。 野澤課長 ありがとうございました。 3こどもホスピスの開所について 若栗委員長 続きまして、報告事項3こどもホスピスの開所について、ご説明をお願いいたします。 山本課長 医療局医療政策課長の山本と申します。今日はこどもホスピスについてご報告とご説明をさせていただく時間を頂きましてありがとうございます。既にご存じの委員の方、または関わりを持っていただいている委員の方もいらっしゃいますが、このこどもホスピスは昨年11月21日に、横浜市が一部支援させていただき、特定非営利活動法人横浜こどもホスピスプロジェクトが開設したものでございます。 後ほど記者発表資料等に写真とか概要が載っておりますので、そちらを見ていただいたほうが早いかと思いますが、概要としましては、生命に関わる病気で療養・治療中心の生活を送るお子さんとご家族を支える通所型の施設になります。特徴は、法的な位置づけはなく、また、医療施設ではありません。言葉で表現していくことは難しいのですが、利用対象となる方のイメージが、そこに書いてございます小児がんで入院治療または在宅療養中、先天性心疾患で入退院を繰り返している、あるいは進行性筋ジストロフィーなどの神経筋疾患で長期の療養生活が必要となる方と、書かせていただいております。 背景の丸の3つ目でございます。お子さん方は日々成長しておりますので、その施設で遊びや学びの場を提供することができればということで設立しております。横浜市も支援しておりますが、真ん中の囲みにあるとおり金沢区にございますけれども、なるべく地域のコミュニティの中で施設を運営していこうということでございます。似たような事例は、大阪市鶴見区のツルミこどもホスピスというのが地域コミュニティ型としては1か所目で、全国では2か所目になります。そのほかにも大阪と、都内には成育医療研究センターにあります医療機関に併設された施設がございますが、地域コミュニティ型と呼ばれるものは2か所目になります。 2つ目に、事業スキームについては、先ほど少しご説明させていただきましたが、3で横浜市は市有地を無償で貸与させていただいていますのと、あとは5年間、看護師さんの一部人件費を補助させていただきます。あとは今、開設に当たってもそうですが、区役所と連携して地域の皆様や医療機関等関係機関との連携などの調整も我々が一緒にさせていただいております。 最後に、3番目のこどもホスピスについてというところに写真が載ってございます。湾に面したところで、すごく見晴らしのいい場所にございます。開所してまだ間もないですが、運営体制としては、利用時間が日中10時から16時までで、施設長のほかに看護師の方が3名と保育士もおります。ボランティアとして地域のいろいろな方に、清掃や庭のお手入れも含めて参加していただいています。利用対象になる方は登録制になってございます。まだ去年の段階では段階的に対象者を広げていこうと、直近では法人にお聞きすると4組のご家族がこの間利用されました。ご相談は10件以上で4組です。将来的には0歳から18歳ということですが、開所当初は0歳から6歳の方を中心に実施していこうと、主には県立こども医療センターや横浜市大附属病院にかかられている患者さんを中心に事業を始めています。 今後についてですが、まだ始まったばかりで、こどもホスピスあるいはLTCのお子さん方をどうやって支援していくか、関連する支援をされている方々と一緒に考えて普及・利用につなげていきたく、今日はご紹介させていただきました。法人のホームページや記者発表資料にもありますとおり、施設の見学なども行っております。少し写真を見ていただくと、中には遊びのホールとかオープンキッチン、あるいは海の見えるお風呂とか、そういったものがあります。かなりの寄附によって成り立っている施設で、いろいろな企業からの寄附金でここまでの施設をつくってきてございますので、機会がございましたらぜひ一度ご覧いただければと思います。横浜市の医療局を通じてでも結構ですので、お問い合わせいただければと思います。以上でございます。 若栗委員長 ありがとうございました。こちらの施設は私もいます金沢区で開設していただきまして、何かご協力できればという気持ちは日頃から持っていますけれども、やっと開設にたどり着くまで大変だったことは存じておりますので、本当によかったと思います。こどもホスピスの開所につきまして、何かご質問はございますか。 二宮委員 横浜市歯科医師会の二宮です。質問というよりも報告ですが、横浜市歯科医師会でもこどもホスピスを全面的にご支援させていただけたらと思っています。既に横浜市歯科医師会の副会長と専務理事がホスピスを訪れまして、今後何かご支援させていただくに当たって市からも機会がありましたら情報提供をいただけたらと思っております。以上です。 山本課長 ありがとうございます。我々も常に定例会などで日頃の動きを共有しながら一緒に考えていますので、情報提供を積極的にできるようにしたいと思います。今後もよろしくお願いいたします。 二宮委員 よろしくお願いします。ありがとうございます。 若栗委員長 ほかの委員からご質問はよろしいでしょうか。内部のことをいろいろ情報発信していただきまして、何らかの形で皆さんにご協力いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。 4令和4年度予算案について 若栗委員長 続きまして、報告事項4に入らせていただきます。令和4年度予算案についてでございます。ご報告お願いいたします。 及川課長 こども青少年局障害児福祉保健課の及川でございます。よろしくお願いします。令和4年度の予算案、4局抜粋版という資料になっております。表題にありますように、健康福祉局、こども青少年局、医療局、教育委員会事務局の4局の医療的ケア児・者等関係の予算を中心に資料にしております。ちなみに、例えば健康福祉局ですと、今回、コロナの関係の予算ですとか障害施策全般の資料とかも付随しており、こども青少年局も障害児施策の資料がついておりますので、必ずしも医療的ケア児・者等のみというわけではありませんが、医療的ケア児・者等関係が中心です。これからの説明も医療的ケア児・者等関係をピックアップしてご紹介していけたらと思っております。 最初に、通しのページで23ページをご覧ください。「健康福祉局予算案の考え方」という資料です。健康福祉局は、新型コロナウイルス感染症対策に全力で取り組むとともに、10年、20年先を見据え、将来にわたって持続可能な施策の充実を目指し、健康づくりをはじめとした各種取組を推進しますと冒頭の2段落目ぐらいに書かれております。その下の囲みに、令和4年度の6つの柱と書いてあるかと思いますが、6つの柱立てで予算を編成しており、そのうち大きな4番「障害者福祉の充実」の中で医療的ケア児・者の支援事業を計上しています。 24ページ、次のページをご覧ください。健康福祉局の全体の予算です。点線の赤い囲みのところをご紹介しますと、令和4年度の予算額は5291億2170万3000円で、前年度比で6%の増という予算です。 ちょっと飛んでいただきまして、33ページをご覧いただきたいと思います。大きな21番「障害者の地域生活支援等」で、本人の生活力を引き出す支援の充実を図り、障害者が地域で自立した生活を送れるよう、各事業を推進します。その中で、こちらも点線の囲みになっていますが、4番の「医療的ケア児・者等支援促進事業」がございます。医療的ケア児・者等の在宅生活を支えるため、医療的ケア児・者等コーディネーターを中心に関係機関との連携や地域での受入れを推進するとともに医療的ケア児・者等コーディネーターを担える人材を養成します。これは、こども青少年局、医療局、教育委員会との4局連携事業で、事業費全体で5700万円ですが、こちらを4局で案分しまして、1局1425万円ずつ計上しています。ですので、健康福祉局も4番で1425万円の予算計上となっております。 さらにその下、5番の「要電源障害児者等災害時電源確保支援事業」という長い名前になっておりますけれども、こちらは電源が必要な医療機器を在宅で常時使用する障害児者等に対し、災害等による停電時の備えとして、蓄電池等の非常用電源装置の購入を補助します。それにより、自助力や防災意識を向上させ、災害時にも電源を確保できるよう支援します。こちらは令和4年度、来年度からの新規事業となっております。 次のページ、34ページをご覧ください。大きな22番、左上です。「障害者の地域支援の拠点」として、1番「多機能型拠点運営事業」がございます。常に医療的ケアを必要とする重症心身障害児・者等の地域での暮らしを支援するため、診療所を併設し、訪問看護サービスや短期入所などを一体的に提供できる拠点を引き続き3か所運営することとなっております。 次は37ページをご覧ください。27番「障害者施設の整備」として、点線で囲まれております「障害者施設整備事業」がございます。この事業は施設を整備する法人に対して助成を行う事業で、この中に多機能型拠点の設計費や工事費を計上しています。これが4番目の整備となりまして、場所は今のところ調整で港北区の菊名、運営法人は社会福祉法人横浜共生会です。 健康福祉局の予算につきましては以上となります。 次に、こども青少年局を幾つかご紹介したいと思います。46ページです。こども青少年局予算の全体の方向性がここに書かれています。こども青少年局は、「横浜市子ども・子育て支援事業計画、子ども、みんなが主役!よこはま わくわくプラン」に基づき、「子ども・青少年への支援」として、子ども・青少年が様々な力を育み、健やかに育つ環境をつくる。2点目、「子育て家庭への支援」として、誰もが安心して出産・子育てができる環境をつくる。3点目、「社会全体での支援」として、社会全体で子ども・青少年を育てる環境をつくるという3つの施策分野にまとめ、事業を推進いたします。そのうち、施策分野1の「子ども・青少年が様々な力を育み、健やかに育つ環境をつくる」に、先ほど申し上げました医療的ケア児・者の支援事業を計上しています。 49ページをご覧ください。こちらはこども青少年局予算の総括表です。一般会計計のところで、令和4年度の予算額は3295億6909万5000円で、前年度比で3.2%の増となっております。 51ページをご覧ください。特集部分で幾つか書いていますが、令和4年度の重点取組として、特集1「保育・教育の基盤づくり」の1「質の確保・向上」の中で「医療的ケア児の受入れ推進」を挙げていますが、個別の事業の紹介の際に説明いたします。 次に55ページをご覧ください。1番「新制度における保育・教育の実施等」として、保育・教育施設における医療的ケア児関連事業を掲載しております。大きな1番の2アで「保育施設向けの市独自助成である向上支援費の拡充」がございます。保育所、幼稚園、認定こども園での保育・教育の質の向上に必要な経費を助成しているもので、医療的ケア児の受入体制を確保するため、看護師の雇用経費を拡充いたします。 次に57ページをご覧ください。大きな項目番号4番で「保育・教育の質の確保・向上、保育士等確保」として、中身の番号で1の1のエで先ほどちょっとご説明がありましたが、「医療的ケア児の受入れに関するガイドラインの策定」がございます。保育・教育施設で医療的ケア児を受け入れる際の基本的な事項や留意事項等をまとめたガイドラインを策定し、医療的ケア児の受入れを推進します。ガイドラインの策定に当たっては、保育・教育施設関係者や医療関係者にも協力いただきながら、検討を進めていくことを考えています。令和4年度からの新規事業となっております。 次に60ページをご覧ください。大きな項目で6番「放課後の居場所づくり」として、全ての児童を対象とした放課後キッズクラブや、留守家庭児童等を対象とした放課後児童クラブへの運営支援を行います。5番で「放課後児童育成事業の質の向上に向けた取組」として、「イ医療的ケア児の受入れ支援」がございます。放課後キッズクラブ及び放課後児童クラブにおいて、医療的ケア児を受け入れるための看護師等を配置した場合の支援に取り組みます。 次に62ページをご覧ください。「在宅障害児及び施設利用児童への支援等」として、3番の「障害児医療連携支援事業」がございます。メディカルショートステイ事業が、11の協力医療機関におきまして、医療的ケアを要する重症心身障害児・者の一時的な受入れを行っております。また、先ほどご説明したとおり、4局の連携事業として「医療的ケア児・者等支援促進事業」がございます。こちらに掲げております。さらには、重症心身障害児・者等の在宅生活支援では、引き続き訪問看護師を対象とした研修を神奈川県・川崎市と合同で実施するほか、在宅支援関係者との情報交換等を行う、在宅療養児の地域生活を支えるネットワークによる連絡会を開催します。 こども青少年局関連は以上になります。 次は医療局の関連になります。66ページをご覧ください。医療局は、市民の皆様を将来にわたって住み慣れた横浜で、安全・安心に暮らすことのできる最適な地域医療の提供の実現に向け、引き続き着実に取組を進めてまいりますと、一番下の3行に書かれております。 次に67ページ、予算の総括表になっております。令和4年度の医療局の予算額は117億5826万9000円で、前年度比6.2%減となっております。 次に69ページをご覧ください。予算体系図の5番、真ん中当たりですけれども「在宅医療の充実」に4局連携の医療的ケア児・者の支援事業を計上しております。 次が73ページの5「在宅医療の充実」の中で、1「在宅医療の推進」のカ「小児在宅医療の推進」に4局連携事業の予算が載っています。 医療局につきましては以上になります。 最後に、教育委員会事務局の予算関係です。まず79ページをご覧ください。2段落目で、教育委員会事務局は、一人ひとりを大切にした教育の推進、様々な機関との連携・協働、客観的な根拠に基づく教育政策の推進の、3つの視点を大切にしながら事業を推進します。 80ページをご覧ください。予算の総括表ですけれども、令和4年度の予算額は2682億5802万円で前年度比2.6%増となっております。 81ページをご覧ください。「7特別支援教育の推進」として、教育環境の充実を図る取組の一環として、医療的ケア児関連事業を掲載しております。「5スクールバス運行事業」がございまして、この事業の一環として医療的ケアが必要な児童生徒の福祉車両等による通学支援を拡大します。令和3年度は7台であった福祉車両台数を令和4年度は20台に拡充するということで予算計上をさせていただいております。 「6小・中・義務教育学校等における医療的ケア支援事業」では、学校において日常的に医療的ケアが必要な児童生徒に対し、訪問看護師を派遣いたします。個々の児童生徒の病状や特性に合わせて、看護師によるケアや、本人が行うケアの自立に向けた技術指導を行い、校内での学びや活動の参加を広げます。令和3年度は17名分の予算を計上していましたが、令和4年度は29名分に拡充したいと思っております。 次に「7特別支援学校医療的ケア体制整備事業」では、多様化する医療ニーズへの対応のため、肢体不自由特別支援学校6校に看護師を配置いたします。令和3年度に30名であった看護師の配置数を令和4年度は35名に拡充したいと考えております。また、学校内での人工呼吸器等高度な医療的ケアの実施に引き続き取り組み、全保護者の付き添い解消を目指したいと思います。 先ほども4局連携事業として説明しました、「8医療的ケア児・者等支援促進事業」がこちらに載っております。 教育委員会事務局の予算概要については以上になります。長くなって申し訳ありません。以上で4局の予算概要の説明は終了したいと思います。ありがとうございました。 若栗委員長 ただいまのご説明につきまして、委員の先生方からご質問はありますか。赤羽委員、大丈夫ですか。 赤羽委員 横浜市医師会の赤羽です。ちょっと資料が多過ぎて探せないのですが、34ページの22「障害者の地域支援の拠点」の「1多機能型拠点運営事業」で、先ほど港北区とおっしゃいましたけれども、港北区のどの辺でしょうか。菊名の辺りですか。 佐渡課長 障害施策推進課の佐渡です。赤羽委員、ご質問ありがとうございます。おっしゃるとおり、菊名の看護学校跡地になります。 赤羽委員 そこをどこがやるのですか。 佐渡課長 社会福祉法人の横浜共生会に決まっております。 赤羽委員 共生会というのはどんな 佐渡課長 共に生きると書きます。港北区に本部のある法人で、法人運営型の地域活動ホームを横浜市内で3区持っていたり、もともとは身障療護施設といわれる、医療的ケアのある方も含む身障系の入所施設を持っていますし、現在は知的障害の方の入所施設も持っている、横浜市内ではかなりいろいろな施設を持っている法人になります。 赤羽委員 そこが訪問介護ステーションと診療所と提携するというか一緒にやるわけですけれども、これはどこがやるのでしょうか。 佐渡課長 まだ詳細は、訪問介護ステーションを持つというよりも多機能型拠点の中に診療所を持つ形になっておりまして、その診療の部分はどの先生がおやりになるかとかどこの医療機関と連携するかということはまだこれからでございます。 赤羽委員 まだこれからなのですね。この辺が医師会の中の、要するに風通しがいい関係であってほしくて、中で何をやっているか分からないのはちょっと。 佐渡課長 その辺はこれからですが、もちろん地域に開かれた地域になっていきますので、ご意見を頂いたとおり進めていきたいと思います。 赤羽委員 よろしくお願いします。 佐渡課長 ちょうど今日ご参加いただいている中根委員は横浜共生会が運営する施設の施設長でもありますので、もし中根委員から何か補足がございましたらよろしくお願いします。 中根委員 佐渡課長がおっしゃったとおりで、横浜で多岐にわたって生活から活動から、法人型地域活動ホームからやらせていただいている法人です。選んでいただきまして、本当に一生懸命頑張りたいと思っていますが、まだ建物的にようやく実施設計に入っていくところで、地元の菊名の皆さんと少しお話ができたところです。利用される方々だけではなくて、その地域、近隣にお住まいの住民さんも含めていろいろなことを、社会、地域の中で重心の皆さんがその人らしく生きていくことを支援したいと思っています。進捗としてはまだそのようなところで、診療所の先生がどなたになるかとか、今探している最中です。医療職の皆さん、看護師さんも大勢必要になってくると思いますので、この場を借りてもし推薦できる方がいたらぜひ教えていただきたいと。そんなところです。よろしくお願いします。 赤羽委員 ありがとうございます。 若栗委員長 中根委員、横浜市医師会にもご相談いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。 中根委員 ありがとうございます。 若栗委員長 ほかの委員からご質問はありますか。 西村委員 横浜市にあります横浜重心グループ連絡会のぱさぱネットの西村と申します。保護者、当事者家族の代表として来ています。33ページの「5要電源障害児者等災害時電源確保支援事業」ですが、つい先日、災害の勉強会で、横浜市ではなく小田原の勉強会に出席させていただきました。その中で、蓄電池が呼吸器のお子さんにとってはとても大切な電源の確保になりまして、以前はどのような形で助成制度の周知があったのか、当事者である私たちがよく分かっていなかったのかどうなのか、お願いになります。今まで制度の周知がかなり足りていないと感じていて、結局、皆さんバッテリーや何かも各自で備えるということで3台購入された方もいらっしゃって、備えとして個人で全部そろえていることが本当に多いです。ですから、できれば今回、新規事業で、助成という形の補助で何かできるようなことになるのであれば、こういった情報をもう少し当事者に、どういう確保内容でこういうものが助成できますよとか、こういう機器に対してはこうですよとか、もともと防災に対してのガイドラインなども私たちにとってみると横の情報の入り方もすごく少ないなと感じているので、まずはこういった機器の電源の備えというところで補助金のメーカーとか、そういった情報がきちんと当事者に届く形で得られるようにお願いしたいなと。せっかくこのような形で予算を立てていただいているので、当事者に届くような周知の仕方をお願いしたいなと思っております。よろしくお願いいたします。以上です。 佐渡課長 障害施策推進課の佐渡です。西村委員、ありがとうございます。2年前の大きな台風のときに、ぱさぱネットの皆様にご意見を頂いたことがあると思います。予備バッテリーまでは皆さん自助ということでお持ちですけれども、バッテリーが切れたらどうしようというご心配が、台風19号ですかね、数時間で収まってはいますが横浜市内でも停電があって、そのときの不安な思いなどを多くのご利用者様に伺いました。やっと事業化できて新規事業で上げさせていただいておりますが、きちんと届かないと意味がないと思っておりますので、現在実施しております実態把握に登録していただいた方や、ぱさぱネットをはじめとする市内の障害者団体の皆様などに、どのように周知していけば本当に隅々までこの情報をお届けできるのか、皆様にもご意見を頂きながらしっかり届けていきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。 若栗委員長 そういうことでよろしいでしょうか。いい新規事業ですので、広げていただきたいと思っております。ほかに委員の方から、予算については大丈夫ですか。 赤羽委員 横浜市医師会の赤羽です。もう一つお願いします。81ページ、大分後ろのほうですが、教育委員会ですかね、5番目にあるスクールバスの件です。20台に増えるということですが、例えばバギーとかを乗せられるような構造で、要するに今までの問題が解決できるようなバスなのでしょうかというのが1つです。あと、バスが増えてもそこに看護師とか乗っていないと結局、手のかかるお子さんは乗れないのですが、この辺はどうでしょうかという2つの質問です。よろしくお願いします。 事務局 赤羽委員、ご質問ありがとうございます。おっしゃるとおり、医療的ケアのあるお子さんが乗る車なので、例えばストレッチャーのようなものに乗らないとそういう車に乗れない方もいらっしゃいますから、当然その状態が安全に乗れるような福祉車両を確保した上で乗っていただく形になっております。看護師がつくことが条件ですけれども、実際に今、朝晩の送迎に必要な看護師の数を確保することが、コロナ禍でございまして看護人材の奪い合いのような状況がございます。朝はなかなかその辺の人材を確保できないので、看護師が確保できないところに関しては、確保できるまでしばらくの間は学校まで親御さんに乗っていただいて、親御さんはそのままおうちにお帰りいただくように送り届ける形で対応させていただくような現状となっておりますというお答えですが、よろしいでしょうか。 赤羽委員 分かりました。では、ゆくゆくはちゃんとした目標にしているということでいいですね。 事務局 もちろんです。看護師をなるべく確保していけるように頑張っていきたいと思っております。 赤羽委員 ありがとうございます。 若栗委員長 酸素投与をしている方はバスに乗れないと聞いたことがありますが、それは親御さんが乗れば大丈夫になるのですか。乗れないという方もいらっしゃるので、そういう方の対応ができるようなバスではないんですよね。看護師が乗らなければ駄目ということですか。 望月係長 特別支援教育課担当係長の望月と申します。今ご質問を頂きました酸素につきまして、今のところ、酸素をお使いのお子さんは、スクールバスには乗っていらっしゃらないのが現状かと思います。酸素をはじめとした医療的ケアが必要な場合にはスクールバスではなく、今回予算を拡充させていただいております、医療的ケアが必要な児童生徒の福祉車両等による通学支援をご利用いただく形で教育委員会としてはご案内をさせていただいております。 若栗委員長 ありがとうございました。ほかに委員からご質問はございますか。大丈夫でしょうか。それでは、この質問に関しましてはこれで終了させていただきます。 その他 若栗委員長 そのほか、事務局からございますか。 田辺係長 事務局からは特にございません。委員の皆様、本日はたくさんのご意見を頂きましてありがとうございます。事務局でお預かりいたしました。前半の運営でつたないところがありまして、非常に申し訳ございませんでした。 今年度の検討委員会は今回、第2回目で最後となります。次回の検討委員会は、今年の7月から8月にかけて開催を検討しております。先日、資料とともに皆様にメールで日程調整の表をお送りさせていただいていますが、こちらのご回答を基に日程調整をさせていただきたいと思っております。また正式な日時等が決まりましたら、改めてご連絡をさせていただきますので、少々お待ちいただければと思います。 閉会 田辺係長 以上をもちまして本日の検討委員会を終了させていただきます。皆様、どうもありがとうございました。 資料・特記事項 1資料 次第、名簿 資料1「横浜型医療的ケア児・者等支援促進事業の取組状況について」 資料2「保育所等における医療的ケア児の受入れに関する検討状況について、報告」 資料3「こどもホスピスの開所について」 資料4「令和4年度予算概要、4局抜粋版」 2特記事項