令和4年度第1回横浜市医療的ケア児・者等支援検討委員会 日時 令和4年8月8日(月曜日)午後7時30分から午後8時42分 開催場所 オンライン開催(ズーム) 出席者 若栗委員、赤羽委員、小林委員、星野委員、河村委員、二宮委員、川村委員、細川委員、諌山委員、中根委員、中尾委員、長谷川委員、槇委員、横澤委員、成田委員、西村委員 欠席者 渡邉委員 開催形態 公開(傍聴者6名) 議題 議題1医療的ケア児・者等実態把握調査について 報告事項1医療的ケア児・者等支援促進事業の取組状況について 報告事項2医療的ケア児の保育所入所について 決定事項 議事 開会 (佐渡課長) 定刻を過ぎましたので、ただ今より令和4年度第1回横浜市医療的ケア児・者等支援検討委員会を開催いたします。本日の司会役を務めます健康福祉局障害施策推進課長の佐渡でございます。どうぞよろしくお願いいたします。本日はオンライン開催となりますので、オンラインでご参加の委員の皆様は、ビデオをオンにしていただいた上で、発言時以外は音声はミュートにしていただきまして、ご発言がある場合は挙手または手挙げの印を出していただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 議事に先立ちまして、本会議を傍聴される方々にお願い申し上げます。本日はお越しいただきありがとうございます。会議の円滑な進行を図るために何点かお願い事を机の上に置かせていただいております。ご協力をよろしくお願いいたします。また、オンラインで傍聴されていらっしゃる皆様、ビデオと音はオフにしていただいてご参加いただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、本日のご出席者の数を確認させていただきます。本日の会議は、委員17名のうち15名がご出席となっております。槇委員が欠席というご連絡は頂いていないので、遅れてご参加されると思っております。17名のうち現在15名ご出席いただいておりますので、横浜市医療的ケア児・者等支援検討委員会運営要綱第5条第2項に規定されております委員の過半数を満たしていることをご報告申し上げます。 1障害福祉保健部長あいさつ (佐渡課長) では、初めに西野障害福祉保健部長よりご挨拶申し上げます。 (西野部長) 皆様、こんばんは。健康福祉局障害福祉保健部長の西野でございます。今日はお忙しい中、ご参加いただきまして本当にありがとうございます。全国的に新型コロナウイルス感染症の拡大が続いております。現在、第7波と言われているところですが、今日お集まりの委員の皆様それぞれの現場で、これまでも感染予防対策は徹底してやってきていただいていると思います。本当に直接支援の現場の皆様が日々、感染のリスクに細心の注意を払いながら業務を進めていただいていることに改めて御礼申し上げたいと思います。本日の本検討委員会は、感染が拡大している状況下にありますので、オンラインでの開催とさせていただきました。どうぞご協力のほど、よろしくお願いいたします。 本日の議題にもございますが、本市では昨年度末から医療的ケア児・者等実態把握調査を開始いたしました。医療的ケア児・者等の把握は以前から大きな課題となっておりましたが、本市でも把握に向けて動き出したところでございます。詳しくは後ほど報告させていただきますが、議論の末、当事者から登録していただく形で開始いたしました。現在、登録者数は、当初我々が推定していた数に比べますと、かなり下回っていると感じています。委員の皆様のアドバイス等を頂きながら登録者の数を増やし、本当に医療的ケアが必要な方やご家族が必要な支援、適切な支援を受けられるように、調査結果を今後の施策に生かしていきたいと考えています。 また、本日は報告の中で、医療的ケア児・者等コーディネーターや支援者の養成状況、各研修の状況、保育所の受入れ状況等についてご報告させていただきます。お気づきの点やご要望等も含めて委員の皆様からもご意見頂ければと思います。 本日は時間が限られている中での会議になりますけれども、どうぞ活発にご議論いただき、それぞれのお立場から貴重なご意見を頂けますようお願いします。簡単でございますが、私からのご挨拶とさせていただきます。今日はどうぞよろしくお願いいたします。 (佐渡課長) それでは、ここからは若栗委員長にご挨拶をお願いしまして、議事進行も併せてお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 (若栗委員長) 委員の皆様、こんばんは。委員長を務めさせていただきます若栗です。よろしくお願いいたします。医療的ケア児・者等の支援につきましては、職種により様々な意見があるかと思いますが、それをより良い形につくり上げていきたいと思っております。委員の先生方の忌憚ない意見を頂きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。それでは、議題に入らせていただきます。 議題 (1)医療的ケア児・者等実態把握調査について (若栗委員長) まず議題1、医療的ケア児・者等実態把握調査についてでございます。こちらのご説明をお願いいたします。 (藤原課長) 教育委員会特別支援教育課医療的ケア担当課長の藤原でございます。ご説明させていただきます。この医療的ケア児・者の実態把握調査については、もちろん4局で協力しながら進めている事業でございます。事務作業の取りまとめとして教育委員会が担当しておりますので、教育委員会の私から報告させていただきます。 では、お手元の資料1をご覧ください。大項目1として調査の趣旨でございます。医療的ケア児者の皆様の今後の施策についてどのようなことが必要か、実態を把握した上でどのような施策が必要なのか検討していくことが1つ目の目的です。2つ目に、新型コロナウイルス感染症拡大時における衛生物品等の配布等とございますが、新型コロナウイルスが流行り始めたときに臨時の調査を行い、医療的ケアのある方々に衛生物品をお配りしたことがございます。今後このようなことがあったときに、迅速に配布ができるような仕組みにしていくため、この実態把握調査を生かしていくことを考えています。3つ目に、地震や異常気象による停電などいろいろな災害もございます。そんな災害が起きたときに、医療的ケア児・者の方々は様々なサービスが必要になってまいりますけれども、そのときに行政から必要な連絡が行えるようにするという、以上の3つのことを目的に、医療的ケア児・者等の実態把握のための基礎調査を実施しております。医療的ケア児・者等の方々の状況は、例えば障害者手帳をお持ちの方のデータからですとか、いろいろな医療データから自動的に把握できるものではございません。西野部長の挨拶にもございましたとおり、今までの行政が持っているチャンネルではなかなか把握しにくいこともございますので、今回は登録という形でお願いし、皆様にお呼びかけしてご参加いただく形の調査方法にしてございます。 大項目2として調査の状況ですけれども、調査の開始時期は令和4年1月27日からとなっております。前回、2月末で一度区切って調査をさせていただきました。その後も随時登録者を受け付けていますが、横浜市の電子申請システムで登録していただくやり方自体、説明が不十分で分かりにくいということもございましたので、令和4年6月にチラシを改訂し、電子申請システムについても分かりやすい案内を載せて再度周知を行いました。このチラシの資料は一番最後のところにおつけしています。これがチラシの改訂版ですけれども、電子申請システムの登録のことが書いてあり、裏面に具体的にどのような画面でどのように操作すれば登録できるかということも細かく丁寧に説明させていただいます。登録しやすいように改訂した新たなチラシで、6月からお呼びかけしているということでございます。 また資料に戻っていただいてよろしいでしょうか。中項目2の登録対象は、横浜市内にお住まいの重症心身障害児・者の方、医療的ケア児・者の方ということで、横浜市では重症心身障害児・者の方も併せてこの施策を進めておりますので、両方の方々を対象としております。 中項目3の周知先は、このたびの調査について再度ご協力をお願いしたところでございます。ここに保育所、幼稚園、市立特別支援学校、障害者地域活動ホーム、多機能型拠点、訪問看護ステーション等を通じて配付と書いてありますが、すみません、肝腎の医療機関にもお願いしており、そのことが落ちておりました。メディカルショートステイを受け入れてくださっている病院や、小児の在宅医療を担う医療機関の方々、こども医療センターや市大病院等にも患者さんに向けた周知をお願いしているところでございます。 中項目4の調査の内容です。ここに今回の調査で登録していただく内容が書いてありますが、かなり基本的なところに絞っています。あまり入力項目が増えますと非常にご負担になって登録していただく方の数が減るのではないかということもございまして、一度、骨格になるような情報を入れていただいて、この情報を基に、また追加調査などを今後行う想定で、基本的な調査項目に絞っております。 大項目3、調査結果でございます。ここに7月15日時点の登録者数が214人と書いてありますが、直近の一番新しい数字は、今日8月8日現在で287人まで増えてまいりました。医療的ケア児の推計人数や、在宅重度心身障害児・者の方々の数からしますと、まだまだ少ない状況ではございます。ただ、改訂版のチラシを配布してから段々と登録者数が上がってきていますので、引き続き、先ほどの周知先等にも働きかけながら、登録のお願いを進めていきたいと思っております。 この調査結果の214人についてまとめたものが以下の資料になっておりますので、こちらに沿ってご説明したいと思います。中項目1年齢別及び医療的ケアの有無です。上の円グラフが医療的ケアありの方々、下の円グラフが医療的ケアなしの方々、両方とも15歳以下が約6割となっておりますけれども、年齢分布としてはそれぞれこのような形になっております。ただ、母数がまだ少ないので、今後、調査が進んでくる中で割合等はまた変化してくるかと思いますが、現状のデータとしてはこのような形になっております。 右側の中項目2は区別の医療的ケアの有無で、それぞれ鶴見区から瀬谷区まで18区ありますけれども、左側が医ケアありの方で177名、右側が医ケアなしの方で36名、医ケアなしというのは重度心身障害児・者の方で医ケアなしの方とご理解いただければと思います。区によってもともとの人口のベースも違いますので、この数でどうこうと言えるような段階ではないと思っておりますが、思ったより各区満遍なく登録していただいているなというのが事務局の印象でございます。 続きまして裏面に参ります。同じくこの214名からのデータでございますが、中項目3は医療的ケアありと回答した177名のうち重度知的障害と重度肢体障害のある方がどの程度いらっしゃるのか、取り出して少し傾向を見てみました。重度知的ありと重度肢体ありの両方が重複していらっしゃる方が122人、重度知的のみの方が9人、重度肢体のみの方が23人という形になります。その下に米印として書いておりますけれども、23人の方は医ケアはあるけれども重度知的や重度肢体のない方ということでした。 右側の中項目4は医療的ケアの状況についてですが、どのような医療的ケアのある方がいらっしゃるのかということで、数の面で確認したものでございます。一番多いのは、真ん中辺にございます経管栄養132人、次がその上の吸引、次が上から3番目の酸素療法と続いております。人工呼吸器の方も一番上にございますが48人いらっしゃいました。今後登録者数が上がってくるとこの辺の割合や数も変わってくるかと思いますが、現状のデータでございます。 その下に参考として、重複状況について少し取り出したものを入れております。気管切開をしている方が61人いらっしゃいますが、その方々の医療的ケアの重複状況です。人工呼吸器のある方、酸素療法をしていらっしゃる方で調べたところ、両方ともある方が25人、人工呼吸器だけの方が10人、酸素療法だけの方が10人で、同じように下に米印がございますけれども、計算上16人は酸素療法も人工呼吸器もなく気管切開だけだったということになります。 その右側は、人工呼吸器と経管栄養の重複状況です。人工呼吸器があって経管栄養もあるというのは、ケアとしてもかなり大変だと思いますけれども、43人の方がそういう状況になっていらっしゃいました。 特徴的なところを幾つか組み合わせたデータですので、これをまたいろいろな組合せ方ですとか、より課題が見えるデータの見方を今後考えていかなければいけないと考えております。 参考として年齢別の分布等について次のページの別紙をご覧いただきたいと思います。カラーでお示ししておりますが、横浜市全体の18区につきまして、対象者の数などを組み合わせて図にしております。分かりにくいので一部をピックアップして入れていますけれども、四角い柱は医療的ケアコーディネーターの拠点それぞれの相談者数と新規相談者数が書いてあります。青が相談者の総数で、赤は新規の相談者数になります。18区の地図に色の違う境界線がありますが、6拠点あります医療的ケアコーディネーターの拠点のエリアを分けております。また、円グラフの大きさで相談者の方がどのくらいいたか、その年齢分布がどうだったかというのをそれぞれ入れてあります。まだ母数が少ないので、これによって傾向を分析できる状況ではありませんが、このようなことを積み重ねることによって、例えばエリアによって差があるかとか、相談状況と組み合わせて、医療的ケア児・者等コーディネーターの拠点を活用されているかなど、そのようなことも見ていけるのではないかと思っております。 次のページは、療育センター、多機能型拠点、放課後デイサービス、医療型障害児入所施設等をプロットしているものでございます。このような医療資源、これ以外にも例えば医療機関や、送迎サービスなど福祉サービスの拠点もいろいろありますが、そのような資源と組み合わせていくことで、実際に医療的ケアのある方々がどのようなサービスを活用できているのか、エリアによって差があるのか、不足しているエリアはないのか、というようなことも分析していけるのではないかと思っています。個人情報ですので今回お見せできませんが、実際のデータとしては、個々の方がどこにいらっしゃって何歳ぐらいの方でどのような医ケアがあるかということもこちらで把握できる形になっています。データの掛け合わせで、例えば医療資源にスポットを当てたときに、必要なところがうまくカバーできているかなど、そのようなことも分析できるようになるのではないかと考えております。現時点ではまだこれから数が把握される状況であること、掛け合わせたデータの種類が多く全部一度にお見せできないこと、個人情報になるデータをお見せするわけにいかないので、このような形で簡単にお見せしています。しかし、この図の中に先ほどの医療拠点等のデータも全て一緒に入っているのですが、表示するデータが多いと見にくくなるので、分かりやすくするために今の図を別に分けています。このような形でいろいろなデータをいかに読み取りやすいように掛け合わせるかが大事だと思っておりますので、それを今後検討することと登録者数を増やしていくことによって、より課題性に近いようなデータ分析ができるのではないかと考えております。 最初の資料に戻っていただきまして大項目4のところになります。今後の活用については、今少し言及させていただきましたけれども、このデータを、例えば保育所等と医療的ケア児の受入れ促進を検討するときや、就学前に早期の相談の実施ができるようになど、今後の様々な施策を検討する際のデータとして活用していくことを想定しております。医療的ケア児・者が多く居住している地域については、福祉サービス事業者等に対する医療的ケアの普及啓発ですとか受入れ促進、支援者養成研修の受講勧奨、電源確保策などの災害対策等も検討し、医療的ケア児・者、重症心身障害児・者の方々が必要なサービスに実際つながっているのか、いろいろなデータを掛け合わせる中で見ていきたいと思っております。それには、基本的には登録者数を増やすことが必要だと思っておりますので、引き続き登録者増については働きかけを頑張っていきたいと思っております。ご説明は以上でございます。 (若栗委員長) ありがとうございました。ただいまの説明に対しましてご意見・ご質問等ございますでしょうか。お願いいたします。 (横澤委員) あおば支援学校の横澤です。ちょっと教えていただきたいのですが、周知先という大項目2の中項目3のところで、私は県立特別支援学校の校長をしているのですが、県立特別支援学校への調査というのはどのようになっているのでしょうか。例えば県教委等を通して周知されているのか、私もこの調査があったことを承知していないものですから、その点教えていただけるとありがたいです。よろしくお願いいたします。 (藤原課長) ご質問ありがとうございます。県の教育委員会には、この調査についてお願いはしております。ただ、実際、県立の特別支援学校ですので、横浜市民の方々だけにこの情報を伝えていただくことがワンステップございますので、混乱のないお願いの仕方をどうしたらいいか、今、県教育委員会にご相談しているところです。なので、近々に県立の養護学校にも横浜市民の周知についてお願いする形になると思っております。 (若栗委員長) よろしいでしょうか。 (横澤委員) ありがとうございます。本校は基本的に横浜市の児童生徒しかおりませんので、調査にご協力できるかなと感じています。よろしくお願いいたします。 (若栗委員長) ほかに委員の方でご質問ございますでしょうか。 (細川委員) 病院協会の細川です。本日までに287名の登録者があったとお聞きしましたが、先ほど部長から推定数よりも少ないと。推定数はどれくらいなのでしょうか。 (藤原課長) ご質問ありがとうございます。医療的ケア児の推計値はなかなか難しいですが、横浜市で500人ほどいらっしゃるのではないかと、国の推計値等を逆算してそのように考えております。 (細川委員) 約半分までは到達したということですね。 (藤原課長) 実は今回の調査は重症心身障害児・者も入っており、在宅の重症心身障害児・者は1000名ぐらいいらっしゃるのではないかと、今までの調査の中で概数は把握できています。それからしますと、医療的ケア児・者と重症心身障害児・者の重なりがどのくらいあるか分かりませんが、まだそういう意味では母数がはっきり、500足す1000ではないと思いますので、幾つになるかは分かりませんが、それにしてはまだまだ少ないと思っております。 (細川委員) ありがとうございます。 (二宮委員) 歯科医師会の二宮です。この調査はいつ頃まで行う予定なのかということと、調査結果の発表は大体いつ頃をめどにしているかをお聞きしたいと思います。それと、このデータはすごく有益だと思いますが、関係各所に配付する予定等はあるのでしょうか。 (藤原課長) ご質問ありがとうございます。調査の時期はいつまでと明確には決定しておりませんで、基本的には随時、今後も医療的ケアの方が増えて、途中からなる方もいらっしゃいますので、継続していく必要があると思いますが、一定程度のところである程度の数はまとめていく必要があると思っております。なので、今後の増え方の様子を見てですが、2年も3年もこのままということは基本的にあり得ないと思っておりますので、今年度中に一度、ある程度のまとめをする必要があるのではないかと思っております。それと、公表についてですが、個人情報に抵触しない形で、公表していいデータについてはなるべく共有させていただいて、効果的に関係機関の方にもご理解いただいたり、推進についてご協力いただく必要があると思っております。どのデータをどのように公表していくかはまた委員の皆様にご意見をいただいたり、内部でも検討させていただいてからと思っております。 (二宮委員) ありがとうございます。 (成田委員) フュージョンコムかながわの成田です。医療的ケアの調査結果の中項目3、医療的ケアありと回答した人たちを重度知的障害と重度肢体障害のある方で分けてある表や、気管切開と医療的ケアの重複状況をまとめてある表なのですが、グラフにするとすごく分かりやすいと思うのです。しかしながら、医療的ケア児というのは本当に、ここの表の下に書いてある、重度の知的も肢体障害もない方も医療的ケア児には含まれるということが、医療的ケア児全体を捉えるときに必要な要素ではないかと思うので、できましたら、今後は両方がなしという人も図の中にきちんと表していただくと、一般的には分かりやすいかなという感想を持ちました。 (藤原課長) ご意見ありがとうございます。初めてこのような資料を作ったところで表現がうまくいかず申し訳ございませんでした。今のアドバイスも参考にさせていただいて、今後は皆様に分かりやすいような資料にしていきたいと思います。 (若栗委員長) あとほかにはよろしいでしょうか。私から、これは今まだ途中までの段階でございますけれども、例えば近々に災害が起きた場合には、このデータを即、使うような形で動けるのでしょうか。災害時に支援するなど、そのようなときに、せっかくこれだけ数が集まっているので、そのデータを活用することはすぐできるのでしょうか。 (藤原課長) 災害のときにこのデータをどのように活用するかというのは、すみません、早急に整理したほうがいいと思いますが、現時点でこのような形で活用しますというところまでは整理できていないと思います。医療的ケアの方でも、電源の必要な医療機器の方や、衛生材料でどのようなものが必要かなど、その辺の詳しい状況がこの調査の中には入っていませんので、今後、区役所とそれぞれの方の名簿を共有していく中で、災害時にそれぞれの方に合った対応がどのようにできるのか、調整していくことが必要と思っております。ありがとうございます。 (若栗委員長) ありがとうございます。ほかに委員からご質問ございますか。よろしいですか。それでは、議題はここで終わらせていただきます。 報告事項1 医療的ケア児・者等支援促進事業の取組状況について (若栗委員長) 続きまして報告事項に入らせていただきます。 1医療的ケア児・者等支援促進事業の取組状況について、ご説明をお願いいたします。 (鎌田課長) 医療局がん・疾病対策課在宅医療担当課長鎌田です。よろしくお願いいたします。資料2をご覧ください。横浜型医療的ケア児・者等支援促進事業の取組状況についてでございます。 まず、コーディネーターの活動実績、令和3年度の実績でございます。相談人数は、延べ659人、うち、新規376人でございます。1拠点当たりの平均相談人数は109人で、2年度の94人より増加しております。令和3年度は令和2年度と同等の新規相談を受けております。 続いて相談方法ですが、訪問につきまして、令和2年度90件だったところが令和3年度151件と増加傾向でございます。 続いて相談対象者の年齢でございます。年齢区分は、幼児・少年の割合が令和2年度377人から令和3年度462人と増加しております。この年齢の区分でございますが、幼児・少年という区分がかなり大きいのではないかとご意見を頂いておりますので、今年度は、3歳未満児、未就学児、小学生、中学生、高校生の5区分で集計しているところでございます。 2ページ目をご覧ください。相談者と相談内容でございます。相談件数は家族が最も多く、相談内容は福祉サービスが最も多くなっております。家族からの相談内容は、保育園・幼稚園等、福祉サービス、学校の順に多くなっています。保育園・幼稚園等については、入園等に関する相談が増加しており、医療的ケア児の受入れ先拡大等に向けて引き続き取り組んでまいります。こちらは、次の報告事項2の中でこども青少年局より報告させていただきます。福祉サービスについては、ちょっと大まかなくくりとなっておりますので、より詳細な相談内容が把握できるよう、集計方法について検討してまいります。なお、現在、多機能型拠点の4館目の整備を進め、福祉サービスの充実を図っているところです。学校につきましては、未就学かつ低年齢の医療的ケア児が将来の就学に備えて早めに相談する例などが増加の一因であり、就学前年度に行っている就学相談だけではなく、医療的ケア児について低年齢児の相談を引き継いで受けられるような体制づくりを検討してまいります。 3ページ目をご覧ください。連携先でございます。こちらは保育園・幼稚園が増えておりますが、全体的に大きな変化はございませんでした。 続いて拠点別の相談数でございます。下の表をご覧いただきまして、網掛けをしているところがその拠点の担当している区となっております。鶴見、南、旭、磯子、青葉の5拠点では自区の相談実績が一番多くなっており、都筑区では自区ではなく隣の港北区の相談実績が一番多くなっております。 4ページ目をご覧ください。中項目2コーディネーターの支援とネットワークづくりでございます。まず、定例会でございますが、コーディネーターと4局の担当者、医師会担当者で月1回実施しております。定例会では各種制度等の情報共有や調整状況の共有、事例検討などを行っております。相談ケースは課題が複雑で様々な関係機関が関わるものが多く、コーディネーターが調整役としてどう関わればよいのか、事例検討を通して役割の再確認を行っております。また、7回行った事例検討のうち1回は横浜市総合リハビリテーションセンターが参加し、在宅リハビリテーション事業を通した連携とコーディネーターの役割について意見交換を行いました。関係機関が医療関係者ではない場合、コーディネーターに必要以上の役割が期待されることがございます。関係機関やコーディネーターの役割を周知し、適切な役割分担を図っていく必要があると考えております。 続いて地域でのネットワーク形成と普及啓発でございます。関係の連絡会や研修会等にコーディネーターが出席し、本事業の普及啓発を行うとともに、関係機関の連携強化や地域の支援者への助言・技術支援なども行っております。コーディネーターが出席した連絡会、訪問した関係機関等はご覧のとおりでございます。 続いてコーディネーターの養成についてでございます。現在、1拠点に1名のコーディネーターの体制となっておりますが、コーディネーターが長期で不在となった場合等に対応する人員の養成を行います。なお、コーディネーター候補者は、今年度、横浜型医療的ケア児・者等コーディネーター養成研修を受講し、来年度、令和5年度から各拠点に配置する予定でございます。コーディネーターの候補者でございますが、鶴見区、青葉区、都筑区、旭区に拠点を設置しております各区医師会の訪問看護ステーションに所属する訪問看護師4名を予定しております。コーディネーター養成の研修につきましては、国の医療的ケア児等コーディネーター養成研修のカリキュラムだけではなく、医療機関、福祉施設、学校等での実地研修を加えた内容としております。具体的な内容につきましては参考のところをご覧ください。 5ページ目をご覧ください。大項目3の各種研修の実施状況についてでございます。コーディネーターのフォローアップ研修に続き、支援者フォローアップ研修は今年度下半期に開催予定でございます。 中項目3の横浜型医療的ケア児・者等支援者養成研修でございますが、対象者は、市内訪問看護ステーション所属の訪問看護師、障害福祉サービス事業所、保育所・幼稚園・学校・医療機関等に従事する方の中で医療的ケア児・者等の支援に関心のある方、定員は50名と考えております。目的は、横浜型医療的ケア児・者等支援者として医療的ケア児・者等支援及び多職種連携についての基礎的知識を習得し、医療的ケア児・者等支援に関する医療・福祉・教育等に関する知識及び関係者との連携について学習していただくものでございます。時期は5月24日から12月17日までと考えております。 6ページ目をご覧ください。中項目4横浜型医療的ケア児・者等支援者養成見学実習でございます。対象者は、支援者養成研修修了者及び支援者養成研修修了者が所属する施設に従事している職員、医療的ケア児・者の受入れが決定している施設の職員等でございます。目的は、支援者養成研修修了者等が必要な知識・技術の習得のために訪問看護ステーション等で見学実習を行い、自身が所属する施設・事業所等において医療的ケア児・者等の受入れを進めるものでございます。内容は、習得したい医療的ケアを実践している訪問看護ステーションの看護師に同行し、医療的ケアの準備から実践、観察ポイントや家族のやり取り等、説明の様子を見学するというものと、医療的ケア児・者が利用予定の施設に講師である訪問看護ステーションの看護師が伺い、医療的ケアの実践、観察ポイント等についてのアドバイスや情報交換を行うものでございます。現在、受講者の募集をしているところでございます。ご説明は以上です。 (若栗委員長) ありがとうございました。ただいまの説明に対しましてご意見・ご質問等、委員の方からございますでしょうか。お願いいたします。 (横澤委員) あおば支援学校校長横澤です。教えていただきたいのですが、実は県立特別支援学校の児童生徒も対象になっているのか、あまり周知されていない状況なのです。青葉区に拠点がありながら私もまだ一度もお会いできていないので、県立特別支援学校とのコーディネーターさんの関わりや周知についてはどの程度進んでいらっしゃるのか教えていただければと思います。 (鎌田課長) ご質問ありがとうございます。具体的に県立特別支援学校に対しての周知というのは、どのようなことをやっているか手元に資料がないのですが、県立特別支援学校ということに限らず、地域の中の医療的ケア児・者への支援に関わる方々に対する周知・啓発は業務としてやっていかなければいけないと思っております。すみません、具体的なことについて今申し上げられないのですが、周知に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。 (横澤委員) あおば支援学校は、実は開校3年目のとても新しい学校です。青葉区にできた特別支援学校ということで地域の方の期待もかなり大きく、特に医療的ケアのある児童生徒、近隣の医療的ケアのある方についても、特に災害時等に特別支援学校をどのように活用していただけるのかということで、今、福祉避難所の設置等を含めて対策を進めているところです。先日も青葉区で大停電がありましたけれども、そういったときに電気の給電がどうしても必要な方がいらっしゃるということで、本校は学校にスクールバスが6台ほどありまして、スクールバスを給電に使えるということで、バス会社と協定を結んでそういったことも進めています。そのときに、近隣にどの程度必要性のある方がいらっしゃるかということも含めてコーディネーターさんと一緒に把握していけると、災害時の対策も進んでいくのかなということも考えていますので、そのようなこともこの機会にお知らせできればと思っております。ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 (鎌田課長) ありがとうございます。大変ありがたいお話を頂きましたので、今日はこれを持ち帰りまして青葉区のコーディネーターに伝え、連携が取れるように頑張っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。 (河村委員) うちの訪問看護ステーションにはコーディネーター拠点があるのですが、神奈川県立の養護学校も横浜市立中村特別支援学校も近くにあり、結構コーディネーターが学校に行って就学の話などいろいろな問題点を話し合っているので、学校とは比較的交流があるのではないかと思い、具体的にこういうことをコーディネーターがしていますということをお伝えできればと思いました。うちも相談支援をやっていて養護学校の方がたくさんいらっしゃるので、関係性は結構あるのではないかと思っております。 (鎌田課長) ありがとうございます。具体的な関わりの事例があるということで、そのようなことをコーディネーターの定例会の中で共有して質を高めていく努力をしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。 (若栗委員長) ありがとうございます。せっかく横澤委員が参加されていますので、ぜひとも交流を持っていただければと思います。ほかにご意見は。お願いいたします。 (諌山委員) お世話になっております。郷の諌山です。私どもはサービス提供機関として利用者の方にレスパイトを目的とした一時預かりのサービスを提供しているのですが、どうしても目の前の利用の要請に一生懸命になってしまうので、今、河村委員がおっしゃいましたように、磯子のコーディネーターさんと適時私どもも連携しながら情報交換などもさせていただいているので、サービス提供機関からしてもコーディネーターの位置づけは非常に重要になっていると感じておりますし、コーディネーターの人数を増やしていくというお話がありましたので、それに関しても歓迎したいと思っております。また、支援者の養成研修も、地域の支援機関としては学ぶ機会が得られるということで非常に有意義だと思っておりますので、また引き続きお願いしたいと思っております。 (鎌田課長) ご意見ありがとうございます。 (若栗委員長) ほかの委員からはよろしいでしょうか。お願いいたします。 (二宮委員) 歯科医師会の二宮です。歯科医師のほうでは、医療的ケア児・者の方の歯科診療を行いたい歯科医師が結構多いのですが、その割に依頼がなかなか来ないのが現状です。これはなぜかと考えたときに、一つは、ネットワークづくりが歯科医師側でできていないというのがあります。やりたいけどどこからお声がかかるか分からないとか、そのようなネットワークづくりがまだできていないというのが現状としてありますので、先ほどの資料の中でコーディネーターを中心としたネットワークづくりというのが記載されていましたけれども、ぜひコーディネーター拠点、コーディネーターの方を中心としたネットワークづくりを促進していただけたらなと思います。私からはお願いです。 (若栗委員長) 河村委員、歯科との連携など、具体的に何かございますか。 (河村委員) 最近、障害のあるお子さんの歯科診療を依頼したところ、これから継続の支援をしますと歯科から連絡を頂いたので、少しずつそういう必要性があればネットワークづくりを行っていけるのではないかと思っております。 (二宮委員) ありがとうございます。 (鎌田課長) あともう一つ、去年から、歯科保健医療センターの歯科医師の先生と歯科衛生士の方に研修の講師をお願いしていることもございますので、徐々に連携は取れてきたのかなと思っております。今後ともよろしくお願いいたします。 (二宮委員) ありがとうございます。 (若栗委員長) 二宮委員もよろしくお願いいたします。 (二宮委員) はい。 (若栗委員長) ほかにございますでしょうか。 (星野委員) こども医療センターの星野です。意見ではなくて質問ですが、横浜型コーディネーターは18区を3区ごと6拠点に分けていますが、今年は鶴見、旭、青葉、都筑で4人の方を新たに養成されるということですが、今後の養成の方向性がよく伝わってこないのです。例えば残り12区はどうするのかとか、今回は6拠点のうちどうして4拠点なのかとか、そういった方向性がよく分からないので、今後どうしていこうかという考えがあったら教えていただきたいのですが。 (及川課長) 障害児福祉保健課長の及川でございます。ご質問ありがとうございます。まず、今回は今6拠点、各拠点にお一人の方がコーディネーターとして活躍していただいておりますが、どうしても一人ですと、突然の病気やけが等によって活動できないという心配もございます。実際にちょっとお休みになられたというケースも聞いておりますので、そのようなケースに備えて代替人員という位置づけで今年度は養成しているところでございます。6拠点でなぜ4人かというご質問でしたが、これは委託をしている医師会とのやり取りの中で、基本的に訪問看護ステーションにお願いしているのですが、そこの人員との兼ね合いで今回は4人ということになっております。今後の方向性については、まずは今回、今年度は代替人員を育てて安定的な運営を目指しており、将来的にどのような展開をしていくかというのはまだ具体的な計画を決めかねているところですが、来年度以降も引き続き将来的な視点を持って検討していきたいと思います。 (星野委員) ありがとうございます。ということは、取りあえず直近の方向性としては、今ある6拠点をとにかく1拠点当たり2人以上、代替要員をとにかくつくりたいと。何かあっても対応できるようにしていきたいというのが、比較的短期間の方向性というふうに受け取ればいいですかね。6拠点あれば取りあえず18区は何とかカバーできていると思っていいでしょうか。 (及川課長) そうですね、まずは代替人員を育てて安定的な運営をすることと、現行の業務量を見てみますと、今の6拠点で18区についてはカバーできていると考えております。ただ、今後、さらに医療的ケア児・者等が増加する中で、不十分な面も将来的には出てくるかもしれません。そのときにはまた拠点の増加等も含めて検討しなければいけないと思っております。 (星野委員) ありがとうございました。 (若栗委員長) この問題につきましては、横浜市医師会では赤羽委員がご尽力いただいておりますので、赤羽委員、何かご意見をお願いいたします。 (赤羽委員) ありがとうございます。横浜市医師会の赤羽です。この問題は、今の星野先生のご質問に明確にお答えするにはちょっとネガティブな話になってしまうのですが、やはり一番の問題は経済的な問題です。訪問看護師が訪問看護に行く分には診療報酬になるのですが、コーディネーターで動く分には報酬がないのです。ですから、コーディネーターとして動く分を行政から頂いていますが、訪問看護を行い訪問看護ステーションの収入を得ることも必要です。そうすると、このコーディネーター業務が忙しくなればなるほど自分の訪問に行けなくなってしまうので、訪問看護ステーションの経営者としては経営が苦しくなってしまうという話が出てきます。これは今、試験的にやっている状況で、これから相談業務の依頼が増えてくる、やることが増えてくるとなれば、横浜市で予算を調整できるか検討していただいています。このコーディネーターがやっていることは、保険診療では何も点数がつかないのです。訪問看護ステーションとしては持ち出しになっている分を今、公費で賄っていただいているということがあるわけです。今6拠点ですけれども、6拠点のうち何故4拠点だけコーディネーターを養成するかというと、残り2拠点はやはり経済的に無理だということです。今年度養成する4拠点もかなりの犠牲を払いながら、各区の医師会長にも犠牲を理解していただきながらもう一人ずつ立てていただいたという状況なので、なかなか大変なところです。 (星野委員) ありがとうございます。そうすると、例えばですが、拠点の中に訪問看護師以外のコーディネーターを配置するという考え方もあり得ますよね。 (赤羽委員) 拠点の中にというか、実際この横浜型というのは看護師をコーディネーターとしているので、看護師資格は必要だと思います。やはり現場で医療的ケア児に関わっている経験がないと無理だと思いますので、現状としては現場で実際に医療的ケア児に関わる訪問看護師ということが一つ条件になっています。 (星野委員) でも、訪問看護ステーションなので看護師さんはいっぱいいると思うので、そういうところに福祉職が一人入ったりすると幅が広がったりしないですかね。例えば福祉職をコーディネーター要員として入れていって、看護職と一緒に取り組むような形にして幅を広げるという考え方もあり得なくはない気がしたのですが、いずれにしてもお金はかかりますよね。 (赤羽委員) そうですね。横浜以外はそうしています。ただ、コーディネーターを看護師が担うことを横浜型の売りにしていますので、ここを変えてしまうと根幹から変わってしまうかなと。 (星野委員) 分かりました。ありがとうございます。 (赤羽委員) このこだわりを外したくないというのが多分、横浜市の皆さんの思いだと思うので、これを外してしまうと何でもありになってしまうかなという感じはあります。 (若栗委員長) よろしいでしょうか。ほかの委員からもよろしいですか。ありがとうございました。 報告事項2医療的ケア児の保育所入所について (若栗委員長) そうしましたら、報告事項の2、医療的ケア児の保育所入所について、ご説明をお願いいたします。 (こばやし係長) 保育・教育支援課担当係長こばやしと申します。どうぞよろしくお願いいたします。本日は担当課長野澤の代理でご説明させていただきます。お手元の資料3をご覧になっていただければと思います。保育所等における医療的ケア児の受入れに関する検討状況について、ご報告でございます。 まず大項目1、保育所における医療的ケアを必要とする児童利用実績でございます。表に人数の記載がございますが、令和3年は新規入所児のみですが、令和4年から進級児も把握した表としております。令和3年度の新規入所児は11人、令和4年度の新規入所児は18人、進級児の7人を合わせて、令和4年4月1日に保育所等に在園しているお子さんは25人と把握しております。25人の医療的ケアの内訳は下の表のとおりでございます。 大項目2、令和4年4月保育所入所に関する状況について、これは昨年度、令和3年度に初めて各区にアンケート調査をして把握した数字でございます。入所の申請が全体で26件ありました。そのうち、入所決定したのが18件でした。したがって、8件の方が入所には至らなかったということでございます。年齢別と医療的ケアの内訳は表のとおりでございますので、後ほどご覧になっていただければと思います。 続いて大項目3のご説明の前に、4ページ目の大項目4と5ページ目の大項目5を先にご説明しますので、まず3ページ目の大項目4、医療的ケア児の受入れを推進するための現状と課題をご覧になっていただければと思います。 まず1つ目、保育所を利用するに当たり、保護者への情報提供や相談対応など、行政側のサポートが不足しているため、保護者自身が受入れ可能な保育所を探している状況となっており、保護者の精神的・身体的な負担が大きいという現状がございます。 2つ目は、保育所で医療的ケア児を受け入れるには、医療的ケアが実施可能な看護職等が必要でありますが、人材確保が困難な職種である上に、入所決定からお子様を受け入れるまで採用の準備期間が短いことや、保育所に給付している看護職の雇用加算というのが対象児童在園中のみであること、また、受入れ経験がないため不安があるなどの理由から、受入れ可能な園が少ないという状況になっています。 3つ目は、施設改修費や備品購入費の助成制度等がなく、園の負担になっているという状況もあります。 4つ目は、市立保育所においても、看護師を配置している園が限られており、受入れ実績が少ないという状況もございます。 最後に5つ目ですけれども、医療的ケア児が保育所を利用する場合の手続や、主治医や関係機関との連携方法などが確立しておらず、個別の案件ごとに対応しているという状況がございます。 続きまして大項目5の令和4年度の取組について6つ記載しておりますので、順にご説明いたします。 中項目1が保育・教育施設向上支援費というものです。これは保育所向けに給付しているものでございますが、その中に医療的ケア対応看護師雇用費があります。これを4月から拡充しているところです。下のリード文のところですが、医療的ケア対象児童1人に対して、令和3年度は最大で常勤看護職1人分と非常勤看護職1人分の加算としていましたが、令和4年度からは最大で常勤看護職2人分の助成ができるよう、関係加算を見直して拡充しているところでございます。 中項目2保育所等への受入れ意向の確認でございます。保育所で看護師さんがどのように配置されているかですとか、受入れ実績のある医療的ケアの内容、来年度の入所に向けて相談可能な医療的ケアの内容などの情報を把握するため、現在、保育所等へアンケートを実施しているところです。このアンケート結果を基に、保護者への情報提供や園との調整など、今後の入所調整の中で活用していきたいと考えております。 中項目3は研修の実施です。医療的な面からの基礎的な知識等や受入れ経験のある保育所での事例発表を行う研修を実施したいと思っています。実施時期は記載のとおりです。こちらの星野先生にご協力いただいております。誠にありがとうございます。 4ページ目をお開きください。中項目4です。令和5年4月入所に向けた利用調整基準の一部改正を行っております。保育所の利用調整に関して、保育士のお子さんについては入所に当たっての優先的な取扱いというのがありますが、保育所等で働く看護職の方も確保しやすくするために、保育業務に従事または内定している看護職のお子様についても、同様に優先的な保育所入所に向けた取扱いの対象となるよう、改正する予定でございます。 中項目5は医療的ケア児に関する保育所利用案内です。令和5年4月の入所に向けて、例年、保育所の利用案内をお配りしていますが、それに加え、医療的ケア児に関する保育所利用案内を新たに作成し、配付していきたいと考えております。 中項目6は「医療的ケア児保育教育検討会議(仮称)」の開催でございます。こちらは、保育所への入所を希望する児童の状況や、医療的ケアの内容、施設における配慮事項等に関して、専門的な見地から意見を聴取するため、医師・看護師・保育園の園長などで構成する検討会を開催し、利用調整の参考にしていきたいと考えております。 これらの取組の一つとして、2ページ目にお戻りいただき、大項目3、保育所等における医療的ケア児受入れガイドラインの策定というのを、今年度実施しているところでございます。こちらは、医療関係者、保育・教育施設関係者の皆様から意見を伺いながら、保育所等で医療的ケア児を受け入れる際の基本的な事項や留意事項等をまとめたガイドラインを策定中で、令和4年9月に公表予定でございます。こちらについては小林先生に委員になっていただいております。誠にありがとうございます。下のガイドラインの内容ですけれども、まだ最終的な修正をしているため項目のみとなりますが、第1章では基本的事項、第2章では入所までの流れ、第3章では保育所等の生活、第4章では関係機関との連携、第5章では継続的な支援というものを記載していきたいと考えております。 最後に4ページ目、大項目6の令和5年度に向けた検討事項でございます。 中項目1受入れ体制を常時整えておける保育所等の仕組みを構築できないかと検討しております。現状、児童の入所決定後の受入れ準備期間が短いことや、市からの雇用加算が終了する児童卒園後も看護師さんを継続的に雇用するなど、受け入れていただいている保育所等に負担がかかっていることから、医療的ケア児の受入れ体制を常時整えておけるような保育所等の仕組みを検討していきたいと思っております。 中項目2訪問看護による短時間の医療的ケアへの対応を検討していきたいと思っております。現状、この訪問看護に関しては雇用加算が使えていないところもありますが、医療的ケアの内容によっては短時間の訪問看護で対応できる場合もあるため、看護師の直接雇用によるだけでなく、訪問看護による短時間の医療的ケアにも対応できるよう、検討していきたいと思っております。 中項目3受入れ体制と質の確保への支援ということで3つ掲げております。保育所等での受入れ体制充実のため、保育士が喀痰吸引等第3号研修を受講した場合の費用や、研修中の代替職員の雇用費への助成について検討していきたいと思っています。また、入所した医療的ケア児の人数に応じて保育士の加配なども検討していきたいと思っています。各種研修の充実や、医療的ケア児を受け入れている保育所等職員のネットワークづくりなど、保育や看護の質の確保や支援についても検討していきたいと思っています。 最後に中項目4その他で、安全な保育の提供に必要な施設改修費や備品等の購入費に対する助成についても引き続き検討していきたいと思っております。 説明は以上でございます。 (若栗委員長) ありがとうございました。今の説明につきましてご意見・ご質問、委員の先生方からお願いいたします。河村委員、お願いいたします。 (河村委員) 質問ですが、大項目2の、入所申請して入所決定して結局入所に至らなかった8件というのは、どのような理由で入所に至らなかったのでしょうか。お聞かせいただいていいですか。 (古林係長) 8件の内訳ですが、親御さんが育休を延長するという方がお二人いらっしゃいました。あと、申請を取り下げた方もお一人いらっしゃいました。あとは、ご相談いただいている間に医療的ケアが不要になって通常の入所の調整に変わった方がお二人いらっしゃいました。最後に、受入れの園がないという方が3名ほどいらっしゃったという状況です。 (若栗委員長) よろしいでしょうか。ほかに委員の方。赤羽委員、お願いします。 (赤羽委員) 横浜市医師会の赤羽です。ちょっとお伺いします。大項目6の令和5年に向けた検討事項の中項目2訪問看護による短時間の医療的ケアへの対応のところですが、訪問看護師さんが保育園に行った時間は、医療保険で算定はできないですよね。これは河村委員に聞いたほうがいいですか。 (河村委員) 算定できないです。居宅でないと算定できないので、これは多分、学校と同じように保育園との契約ということになると思います。 (赤羽委員) ということは、これは横浜市からお金を設定するということですね。 (古林係長) そうですね、その検討を令和5年に向けてしていきたいと思っています。 (赤羽委員) 分かりました。ありがとうございます。 (若栗委員長) ほかの委員の方からご質問ありますでしょうか。よろしいですか。令和5年度に向けて、いろいろと委員の先生方からご意見を頂きながら充実したいい委員会にしていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。 その他 (若栗委員長) それでは、事務局から最後に連絡事項をお願いいたします。 (佐渡課長) 事務局の障害施策推進課佐渡でございます。皆様、本日はどうもありがとうございました。次回の検討委員会につきましては、年明け2月から3月に再度日程調整させていただいて開催を予定しております。今週中か早いうちに日程調査票をメールで送らせていただきますので、そちらを基に調整させていただいて、皆様がご参加できるようにしたいと思います。また正式な日時が決まりましたら改めてご連絡させていただきます。 この会が元年の夏に発足して、その翌年からコロナが本格的に始まりまして、ほとんどがコロナ禍での開催ということで、本日もオンラインになっております。できれば年明けの回ではぜひ、皆様とリアルでお会いできるような状況になっていることをお祈りしたいと思っております。 閉会 (佐渡課長) それでは、以上をもちまして本日の検討委員会を、少し時間が早めでございますが、終了いたします。事務局からは以上とさせていただきます。 (若栗委員長) 最後に委員の先生方からございますか。なければこれで閉会とさせていただきます。よろしいでしょうか。では、長い時間ありがとうございました。また今後ともよろしくお願いいたします。閉会とさせていただきます。ありがとうございました。 (佐渡課長) 本日はありがとうございました。 資料・特記事項 1資料 次第、名簿 資料1医療的ケア児・者等の実態把握調査について 資料2横浜型医療的ケア児・者等支援促進事業の取組状況について 資料3保健所等における医療的ケア児の受入れに関する検討状況について(報告) 2特記事項 なし