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熱中症(熱射病、日射病)を予防しましょう

最終更新日 2024年1月29日

熱中症とは?

「熱中症」の「熱中」とは、物事に熱中することではなく、熱に中(あた)ることを意味しています。ここで、「中(あた)る」とは、接することで身体の具合が悪くなることを意味します。食べて身体の具合が悪くなることを「食中(しょくあた)り」、湯につかって身体の具合が悪くなることを「湯中(ゆあた)り」、毒で身体の具合が悪くなることを「中毒」と言ったりするのと同様な使い方です。そこで、「熱中症」の「熱中」は、熱に接することで身体の具合が悪くなることを意味しています。ですから、熱中症は、高温の環境によって引き起こされる身体の異常です。
この熱中症で見られることのある主な病気の型は、熱痙攣(ねつけいれん)、熱疲労(熱消耗)、熱射病(熱性発熱)などです。

熱痙攣(ねつけいれん)について

暑いと、発汗が盛んになります。汗腺には、エクリン腺とアポクリン腺とがありますが、暑さで発汗が盛んになるのは、エクリン腺です。人体の表面に出て来た汗は、水分が蒸発するときに気化熱を人体から奪い、体温を下げることに役立ちます。暑い日に、庭に打ち水をすると涼しくなるのと同じ原理です。皮膚表面で汗100mlがすべて蒸発すれば、体重70kgの人の体温が約摂氏1度下がります。さて、汗の成分は水だけではありません。汗をなめると、しょっぱいです。汗の中にはナトリウムやマグネシウム等が含まれています。大量に発汗すると、水分だけでなくナトリウムやマグネシウム等も体内で不足する可能性があります。主としてナトリウムの不足のために、筋肉の痙攣が起きることがあり、熱痙攣(ねつけいれん)と言います。暑い環境でなくても、マラソンなどの激しい運動で大量に発汗するような場合には、熱痙攣(ねつけいれん)を起こすことがあります。
大量に発汗するような場合、熱痙攣(heat cramps)の予防のためには、水分とともにナトリウムを摂取することが大切です。お茶や水などに0.1-0.2%程度の食塩(塩化ナトリウム)を溶かしてよく飲むようにしましょう。
なお、熱痙攣(ねつけいれん)は、急激な発熱時に乳幼児が起こすことがある熱性痙攣(ねっせいけいれん:febrile seizure)とは違います。

熱疲労(熱消耗)について

血液には身体内で熱を運ぶ役割もあります。血液は血管内を流れ全身を循環しています。身体の深部の筋肉や内臓などで熱は主に作られます。身体の深部の筋肉や内臓などを走る血管を通るときに血液は熱を吸収し、皮膚を流れる血管(皮膚血管)を通るときに血液は熱を放出し、皮膚から熱は体外に放出されます。暑い環境などのため体温が高く上がると、皮膚血管が拡張し血液が通りやすくなることで、皮膚血管を通る血液の量を増加させて熱の体外への放出を増加し体温を下げようとする身体の仕組みが働きます。肥満で皮下脂肪の厚い人は、皮下脂肪の薄い人に比べて、このような皮膚表面から熱を放散させる作用が弱いとされ、むしろ発汗による熱の放散に頼りがちであり、汗をかきやすいです。一方、暑さや運動などのため大量に発汗するような場合には、体内から水分が失われ脱水状態となり、全身を循環する血液量(循環血液量)も減少します。皮膚血管の拡張と循環血液量の減少は、血圧の低下を起こし、めまい、頭痛、脱力感などが見られる熱疲労(熱消耗:heat exhaustion)となります。失神することもあり、熱失神(heat syncope)と呼ばれます。悪化するとショック状態となり命に関わる場合もあります。
熱疲労(熱消耗)の予防のためには、暑い環境を避け、水分をよく摂取することです。水分については、熱痙攣の予防のためにも、お茶や水などに0.1-0.2%程度の食塩(塩化ナトリウム)を溶かしてよく飲むようにしましょう。

熱射病について

暑い環境では体温が上昇しやすいですが、発汗や皮膚血管の拡張などによって体温を下げようとする身体の仕組みが働きます。ところが、体温を下げようとする身体の仕組みが働かなくなり発熱する場合があり熱性発熱と言います。発汗しなくなり、10-15分間のうちに39.4度以上に体温は上昇することがあります。皮膚は赤く、熱く、乾いています。熱性発熱では、体温が41-43度という高温に達することもありえます。暑い環境で熱性発熱を起こし意識障害などが見られるような場合を熱射病(heat stroke)と言います。熱射病では、悪化するといろいろな臓器の働きに異常を生じ命に関わる場合もあります。
なお、直射日光をあびることによっておこった熱射病を日射病ということがあります。
熱射病は、熱中症の重症の型です。熱痙攣(ねつけいれん)や熱疲労(熱消耗)の予防法が熱射病の予防法でもあります。また、熱痙攣・熱疲労が見られたときには、放置せず、早急に対応することが大切です。熱射病の予防のためには、暑い環境を避け、水分をよく摂取することです。水分については、熱痙攣の予防のためにも、お茶や水などに0.1-0.2%程度の食塩(塩化ナトリウム)を溶かしてよく飲むようにしましょう。

熱中症の予防のためには・・・

  1. 熱中症の発生は、日本では日差しが強く気温も高い7月、8月に多いです。日差しが強く気温も高いときの戸外での活動には、特に注意が必要です。1日の内では、午後2時から5時の間の発生が多いです。この時間帯には、気温も高く、それまでの炎天下の活動で脱水が進み疲労も蓄積しているためと思われます。日差しが強く気温も高いときは、戸外での活動はできるだけ控えましょう。戸外での活動は、日差しが弱く気温も低くなる朝・夕にしましょう。たとえば、一日の中でもっとも気温が低い午前4時から午前7時までに限りましょう。戸外では、帽子や日傘・パラソル等を使い影の中にできるだけ留まることで直射日光を浴びないようにしましょう。帽子は時々はずして汗の蒸発を促しましょう。戸外で炎天下で活動するときには、直射日光を受けない涼しい場所を準備して、ときどきそこで休憩するようにしましょう。直射日光を避けることは、紫外線の浴びすぎによる健康への悪影響の予防のためにも役立ちます。
  2. 汗をかくことで、水分と塩分が体内から失われます。汗をかくようなときには、水分と塩分を摂取しましょう。熱痙攣の予防のためにも、お茶や水などに0.1-0.2%程度の食塩(塩化ナトリウム)を溶かしてよく飲むようにしましょう。但し、水分制限や塩分制限を医師から指示されている人は、あらかじめ、水分や塩分の摂取について医師に相談してください。なお、ビール等のアルコール類やカフェインを含んだ飲料は、尿量を増やしさらに脱水状態になる可能性もあるので好ましくありません。100%果汁などを含め多量の糖分を含んだ飲料も、大量に飲むことで下痢となりさらに脱水状態になる可能性もあるので好ましくありません。また、たいへんに冷たい飲料は、大量に飲むことで腹痛や下痢を起こすことがあるので、控えましょう。
  3. 着るものは、少なく、軽く、明るい色で、きつくないものにしましょう。通気性に富み、熱が逃げやすいものが良いです。首まわりについては、襟(えり)やネクタイで締めてしまうと、胸元の熱気が抜けにくくなり、不快感が強まります。首まわりについては、通気のために、なるべくゆるめましょう。熱中症の予防のためだけでなく、地球温暖化防止のためにも、「COOL BIZ(クール・ビズ)」が役立ちます。
  4. 暑い環境で活動するときには、始めから全力を出すようなことは、やめましょう。ゆっくりと始めて徐々にレベルを上げましょう。息切れやふらつきなどを感ずるようなときは、直ちに活動をやめて涼しい場所で休みましょう。
  5. 駐車した自動車の中に乳幼児やペットを残すようなことは、やめましょう(下線部をクリックしてください)。強い日差しで自動車内の温度が上がり、熱中症での死亡例もあります。
  6. 高齢者については、若者に比較して、のどの渇きを感じにくく、体温調節機能も低下しているため、こまめに水分を摂取した方が良いでしょう。高齢者については、自宅における熱中症の発生も多いので、睡眠時の脱水状態の予防のために、寝る前にも水分を摂取し、枕元にも飲み水を置いておきましょう。また、熱い湯での長風呂は多量に発汗し脱水状態となりやすいので、暑い日の入浴はぬるい湯で短時間がお勧めです。
  7. 熱中症では、最初は症状が軽いと思われたものが急激に悪化して重症となる場合もあります。熱中症の症状が見られた場合には、付き添いの人が付いてすぐに医療機関に受診しましょう。特に、意識がもうろうとしていたり、意識がないような場合には、すぐに救急車を呼びましょう。

新型コロナウイルス感染症対策の生活様式(熱中症予防)

1. 屋外で人と2m以上離れている時は、マスクをはずしましょう・・・
夏期の気温・湿度が高い中でマスクを着用すると、熱中症のリスクが高くなるおそれがあります。
屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、熱中症のリスクを考慮し、マスクをはずすようにしましょう。
2. マスク着用時は激しい運動は避け、こまめな水分補給をしましょう・・・
マスクを着用している場合には、強い負荷の作業や運動は避け、のどが渇いていなくてもこまめに水分補給を心掛けるようにしましょう。
3. 冷房時でも換気をして、エアコンの温度設定をこまめに調整しましょう・・・
新型コロナウイルス感染症の予防には、冷房時でも換気扇や窓開放によって換気を確保する必要があります。室内温度が高くなるので、熱中症予防のためにエアコンの温度設定をこまめに調整しましょう。
4. 日頃から体調管理をし、体調悪ければ無理せず自宅で静養しましょう・・・
日頃の体温測定、健康チェックは、新型コロナウイルス感染症だけでなく、熱中症を予防する上でも有効です。体調が悪いと感じた時は、無理せず自宅で静養するようにしましょう。
5. 3密を避けつつも、高齢者、子ども、障害者の熱中症対策は入念に・・・
3密(密集、密接、密閉)を避けつつも、熱中症になりやすい高齢者、子ども、障害者への目配り、声掛けをするようにしましょう。

暑さ指数(WBGT指数)及び「熱中症警戒アラート」について

熱中症の発生には、気温だけでなく、湿度、輻射熱(放射熱)、空気の流れ(風速)なども大きく影響します。WBGT(Wet-Bulb Globe Temperature:湿球黒球温度)指数は、熱中症の発生に大きく影響する、気温、湿度、輻射熱(放射熱)、空気の流れ(風速)を評価することで、熱中症の発生リスクの大きさを明らかにする指標です。WBGT指数は日本では暑さ指数とも呼ばれます。WBGT指数(暑さ指数)の単位は気温と同じで(摂氏)度です。WBGT指数測定器(暑さ指数計)は気温(乾球温度)Ta、自然湿球温度Tnw、黒球温度Tgを測定することで、気温、湿度、輻射熱(放射熱)、空気の流れ(風速)を評価します。各測定値から、下記の計算式で算出します。
日射のない場合は・・・・・(WBGT指数)=0.7Tnw+0.3Tg
日射のある場合は・・・・・(WBGT指数)=0.7Tnw+0.2Tg+0.1Ta
現在では、このWBGT指数をリアルタイムで算出・表示するハンディタイプのWBGT指数計(WBGT指数測定器)も市販され実地に使用されています。
環境省熱中症予防情報サイト「全国の暑さ指数(外部サイト)」では、全国各地のWBGT指数(暑さ指数)の実況値や予測値が示されています。明日、明後日の予測値も得ることができます。暑さ指数の目安としては、31以上で危険(運動は原則中止)、31未満28以上で厳重警戒(激しい運動は中止)、28未満25以上で警戒(積極的に休憩)、25未満21以上で注意(積極的に水分補給)、21未満でほぼ安全(適宜水分補給)です。暑さ指数の値が33以上と予測された場合、気象庁の府県予報区等を単位として「熱中症警戒アラート」が発表されます。熱中症警戒アラートは、暑さ指数予測値に基づき、前日17時及び当日5時の1日2回、発表されます。環境省熱中症予防情報サイト「熱中症警戒アラート(外部サイト)」で確認できます。この他、日本気象協会でも、全国各地の熱中症情報(WBGT近似値)(外部サイト)を公表しています。
暑熱環境下における作業の場合、長袖シャツにズボンといった通常の作業服でなく、熱がこもるような作業衣類を着用していれば、環境測定により算出されたWBGT指数(暑さ指数)に、着用の衣類の組み合わせに応じたWBGT補正値(着衣補正値)を加える必要があります。例えば、通常の作業服の上につなぎ服を着た場合の着衣補正値は3度とされています。このようにして求めたWBGT値について、厚生労働省は、身体作業強度別、暑熱順化の有無により、WBGT値による暑熱許容基準値を提示しています。ここで、暑熱順化者とは、「評価期間の少なくとも1週間以前から同様の全労働時間、高温作業条件(または類似もしくはそれ以上の極端な条件)に曝露された人」を言います。この暑熱許容基準値は、健康な労働(作業)者を基準に、それ以下の暑熱環境に曝露されてもほぼほとんどの者が熱中症を発症する危険のないレベルに相当するものとして設定されています。厚生労働省は、WBGT値の活用を促しています。詳しくは、厚生労働省「職場における熱中症予防対策マニュアル(外部サイト)」をご参照ください。
暑熱環境下における作業において、暑熱順化(熱に慣れ、当該作業に適応すること)の有無は熱中症の発生リスクに大きく影響します。計画的に暑熱順化期間を設けることが望ましいです。暑熱順化期間を設ける例としては、作業を行う者が暑熱順化していない状態から、7日以上かけて熱に曝露する時間を次第に長くするなどがあります。熱への曝露が中断すると4日後には暑熱順化の顕著な喪失が始まり、3-4週間後には完全に失われることには留意する必要があります。

横浜市における熱中症の発生状況(平成19年5-9月)

平成19年5月1日から9月30日までの間に横浜市において、救急車によって搬送された熱中症患者は、総計398人でした。年齢階層別・発生場所別の熱中症患者発生数は、下の表1のとおりでした。
主な発生場所は、屋外作業中が108人(27.1%)、運動中が79人(19.8%)、自宅(居室)が75人(18.8%)、歩行中に道路や駐車場で59人(14.8%)、屋内作業中が35人(8.8%)、公衆の出入りする場所が24人(6.0%)でした。
屋外作業中の発生は、19歳以上で多かったです。運動中の発生は、7-18歳で多かったです。自宅(居室)での発生は65歳以上で多かったです。歩行中に道路や駐車場での発生も、65歳以上で多かったです。屋内作業中の発生は、19-64歳で多かったです。公衆の出入りする場所での発生は、全年齢層で見られました。
なお、月別の熱中症患者発生数は、5月が1人(0.3%)、6月が17人(4.3%)、7月が29人(7.3%)、8月が324人(81.4%)、9月が27人(6.8%)と、8月の発生が多かったです。

表1.横浜市における年齢層別・発生場所別の熱中症患者発生数(平成19年5-9月)
 0-6歳7-18歳19-39歳40-64歳65歳以上
屋外作業中02335716108
運動中043227779
自宅(居室)00876075
歩行中・道路・駐車場0211113559
屋内作業中021913135
公衆の出入りする場所1496424
屋外020147
公園・広場000235
車内102025
学校010001
256104104132398

横浜市における熱中症の発生状況(平成20年5-9月)

平成20年5月1日から9月30日までの間に横浜市において、救急車によって搬送された熱中症患者は、総計346人でした。平成19年の同時期より52人少なかったです。年齢階層別・発生場所別の熱中症患者発生数は、下の表2のとおりでした。
主な発生場所は、自宅(居室)が84人(24.3%)、歩行中に道路や駐車場で57人(16.5%)、屋外作業中が42人(12.1%)、公衆の出入りする場所が36人(10.4%)、学校が36人(10.4%)、屋内作業中が25人(8.8%)、運動中が21人(6.1%)でした。
自宅(居室)での発生は65歳以上で多かったです。歩行中に道路や駐車場での発生も、65歳以上で多かったです。屋内作業中や屋外作業中の発生は、19-64歳で多かったです。運動中の発生は、7-18歳で多かったです。学校での発生も、7-18歳で多かったです。
なお、月別の熱中症患者発生数は、5月が6人(1.7%)、6月が3人(0.9%)、7月が158人(45.7%)、8月が165人(47.7%)、9月が14人(4.0%)と、7月・8月の発生が多かったです。

表2.横浜市における年齢階層別・発生場所別の熱中症患者発生数(平成20年5-9月)
 0-6歳7-18歳19-39歳40-64歳65歳以上
自宅(居室)1811145084
歩行中・道路・駐車場139172757
屋外作業中001425342
公衆の出入りする場所0210101436
学校02493036
屋内作業中01714325
運動中0963321
屋外0035513
公園・広場040329
その他・不明01117423
25280101111346

横浜市における熱中症の発生状況(平成21年5-9月)

平成21年5月1日から9月30日までの間に横浜市において、救急車によって搬送された熱中症患者は、総計170人でした。平成20年の同時期より176人少なく、半減しました。年齢階層別・発生場所別の熱中症患者発生数は、下の表3のとおりでした。
主な発生場所は、自宅(居室)が40人(23.5%)、歩行中に道路や駐車場で30人(17.6%)、公衆の出入りする場所が27人(15.9%)、屋外作業中が22人(12.9%)、運動中が15人(8.8%)、学校が14人(8.2%)、屋内作業中が10人(5.9%)でした。
自宅(居室)での発生は65歳以上で多かったです。歩行中に道路や駐車場での発生も、65歳以上で多かったです。屋内作業中や屋外作業中の発生は、19-64歳で多かったです。運動中の発生は、7-39歳で多かったです。学校での発生は、7-18歳で多かったです。
なお、月別の熱中症患者発生数は、5月が2人(1.2%)、6月が18人(10.6%)、7月が54人(31.8%)、8月が83人(48.8%)、9月が13人(7.6%)と、7月・8月の発生が多かったです。

表3.横浜市における年齢階層別・発生場所別の熱中症患者発生数(平成21年5-9月)
 0-6歳7-18歳19-39歳40-64歳65歳以上
自宅(居室)318101840
歩行中・道路・駐車場02791230
公衆の出入りする場所15105627
屋外作業中001012022
運動中1652115
学校01220014
屋内作業中0064010
公園・広場221005
屋外001012
その他・不明002215
728524439170

横浜市における熱中症の発生状況(平成22年5-9月)

平成22年5月1日から9月30日までの間に横浜市において、救急車によって搬送された熱中症患者は、総計932人でした。平成21年の同時期の5.5倍、熱中症患者の発生が多かった平成19年の同時期の2.3倍と、例年になく熱中症患者の発生が多かったです。例年にない猛暑の影響と考えられます。5月1日から9月30日までの間に横浜市において、救急車によって搬送された熱中症患者数の2001-2010年(平成13-22年)の推移は、下のグラフのとおりです。

2001-2010年の横浜市における熱中症患者数推移のグラフ


年齢階層別・発生場所別の熱中症患者発生数は、下の表4のとおりでした。
主な発生場所は、住宅が304人(32.6%)、仕事場が231人(24.8%)、道路が143人(15.3%)、運動中が107人(11.5%)、公衆の出入りする場所が89人(9.5%)、学校・幼稚園・他が34人(3.6%)でした。
住宅での発生は65歳以上で多かったです。歩行中に道路での発生も、65歳以上で多かったです。仕事場での発生は、19-64歳で多かったです。運動中の発生は、7-39歳で多かったです。学校での発生は、7-18歳で多かったです。
なお、月別の熱中症患者発生数は、5月が3人(0.3%)、6月が16人(1.7%)、7月が322人(34.5%)、8月が468人(50.2%)、9月が123人(13.2%)と、7月・8月・9月の発生が多かったです。

表4.横浜市における年齢階層別・発生場所別の熱中症患者発生数(平成22年5-9月)
 0-6歳7-18歳19-39歳40-64歳65歳以上
住宅173154211304
仕事場008911527231
道路19233971143
運動中15132176107
公衆の出入りする場所1721253589
学校・幼稚園・他01785434
高齢者施設000088
屋外021238
駐車場・駐輪場・車庫001427
車内100001
593206261367932

横浜市における熱中症の発生状況(平成23年5-9月)

2011(平成23)年5月1日から9月30日までの間に横浜市において、救急車によって搬送された熱中症患者は、総計854人でした。男性557人(65.2%)、女性297人(34.8%)と男性が多かったです。熱中症患者の発生は、2010(平成22)年に比べるとやや減少しましたが、2001-2011年(平成13-23年)では2010(平成22)年に次いで多く、例年に比べて多かったです。節電によって冷房が控えられた影響も考えられます。5月1日から9月30日までの間に横浜市において、救急車によって搬送された熱中症患者数の2001-2011年(平成13-23年)の推移は、下のグラフのとおりです。

2001-2011年の横浜市における熱中症患者数推移のグラフ


年齢階層別・発生場所別の熱中症患者発生数は、下の表5のとおりでした。
主な発生場所は、仕事場が271人(31.7%)、住宅が253人(29.6%)、運動中が135人(15.8%)、公衆の出入りする場所が89人(10.4%)、道路・駐車場が87人(10.2%)でした。
住宅での発生は65歳以上で多かったです。道路・駐車場での発生も、65歳以上で多かったです。屋外での発生も、65歳以上で多かったです。仕事場での発生は、19-64歳で多かったです。車内での発生も、19-64歳で多かったです。運動中の発生は、7-39歳で多かったです。学校・幼稚園での発生は、0-18歳で多かったです。
なお、月別の熱中症患者発生数は、5月が6人(0.7%)、6月が92人(10.8%)、7月が276人(32.3%)、8月が400人(46.8%)、9月が80人(9.4%)と、6月・7月・8月・9月の発生が多かったです。

表5.横浜市における年齢階層別・発生場所別の熱中症患者発生数(平成23年5-9月)
 0-6歳7-18歳19-39歳40-64歳65歳以上
仕事場0310812238271
住宅232539184253
運動中173361510135
公衆の出入りする場所41832201589
道路・駐車場0911165187
車内006208
屋外010056
学校・幼稚園220004
その他・不明000101
9109218215303854

横浜市における熱中症の発生状況(平成24年5-9月)

2012(平成24)年5月1日から9月30日までの間に横浜市において、救急車によって搬送された熱中症患者は、総計653人でした。男性452人(69.2%)、女性201人(30.8%)と男性が多かったです。熱中症患者数は、2011(平成23)年の同時期に比べると総計で201人減少しましたが、2001-2012年(平成13-24年)では2010(平成22)年、2011(平成23)年に次いで多く、例年に比べて多かったです。節電によって冷房が控えられた影響も考えられます。5月1日から9月30日までの間に横浜市において、救急車によって搬送された熱中症患者数の2001-2012年(平成13-24年)の推移は、下のグラフのとおりです。

2001-2012年の横浜市における熱中症患者数推移のグラフ


年齢階層別・発生場所別の熱中症患者発生数は、下の表6のとおりでした。
主な発生場所は、住宅(老人施設含む)が211人(32.3%)、作業中が155人(23.7%)、運動中が113人(17.3%)、道路・駐車場が78人(11.9%)、公衆の出入りする場所が59人(9.0%)でした。
住宅(老人施設含む)での発生は65歳以上で多かったです。道路・駐車場での発生も、65歳以上で多かったです。作業中での発生は、19-64歳で多かったです。運動中の発生は、7-39歳で多かったです。
なお、月別の熱中症患者発生数は、5月が5人(0.8%)、6月が15人(2.3%)、7月が273人(41.8%)、8月が300人(45.9%)、9月が60人(9.2%)と、7月・8月・9月の発生が多かったです。

表6.横浜市における年齢階層別・発生場所別の熱中症患者発生数(平成24年5-9月)
 0-6歳7-18歳19-39歳40-64歳65歳以上
住宅(老人施設含む)271328161211
作業中07626224155
運動中1781897113
道路・駐車場056214678
公衆の出入りする場所3814181659
学校・幼稚園132028
その他・不明22471429
9110119145270653

横浜市における熱中症の発生状況(平成25年5-9月)

2013(平成25)年5月1日から9月30日までの間に横浜市において、救急車によって搬送された熱中症患者は、総計1072人でした。男性713人(66.5%)、女性359人(33.5%)と男性が多かったです。年間の熱中症患者数は、2001-2013年(平成13-25年)では一番多かったです。5月1日から9月30日までの間に横浜市において、救急車によって搬送された熱中症患者数の2001-2013年(平成13-25年)の推移は、下のグラフのとおりです。

2001-2013年の横浜市における熱中症患者数推移のグラフ


年齢階層別・発生場所別の熱中症患者発生数は、下の表7のとおりでした。
主な発生場所は、住宅(老人施設含む)が417人(38.9%)、道路・駐車場が181人(16.9%)、作業中が175人(16.3%)、公衆の出入りする場所が128人(11.9%)、運動中が101人(9.4%)、学校が68人(6.3%)でした。
住宅(老人施設含む)での発生は65歳以上で多かったです。道路・駐車場での発生も、65歳以上で多かったです。作業中での発生は、19-64歳で多かったです。運動中の発生は、7-64歳で多かったです。
なお、月別の熱中症患者発生数は、5月が9人(0.8%)、6月が30人(2.8%)、7月が447人(41.7%)、8月が514人(47.9%)、9月が72人(6.7%)と、7月・8月の発生が多かったです。

表7.横浜市における年齢階層別・発生場所別の熱中症患者発生数(平成25年5-9月)
 0-6歳7-18歳19-39歳40-64歳65歳以上
住宅(老人施設含む)1104376287417
道路・駐車場213295582181
作業中04727623175
公衆の出入りする場所211423241128
運動中06119156101
学校・幼稚園15591268
その他・不明001102
61542152564411072

横浜市における熱中症の発生状況(平成26年5-9月)

2014(平成26)年5月1日から9月30日までの間に横浜市において、救急車によって搬送された熱中症患者は、総計651人でした。男性452人(69.4%)、女性199人(30.6%)と男性が多かったです。年間の熱中症患者数が2001-2014年(平成13-26年)では一番多かった前年の2013年(1072人)と比較すると、421人減りましたが、前前年(2012年:653人)と比較するとほとんど増減はありません(2人減)。5月1日から9月30日までの間に横浜市において、救急車によって搬送された熱中症患者数の2001-2014年(平成13-26年)の推移は、下のグラフのとおりです。

2001-2014年の横浜市における熱中症患者数推移のグラフ


年齢階層別・発生場所別の熱中症患者発生数は、下の表8のとおりでした。
主な発生場所は、住宅(老人施設含む)が178人(27.3%)、作業中が173人(26.6%)、運動中が130人(20.0%)、公衆の出入りする場所が79人(12.1%)、道路・駐車場が75人(11.5%)、学校が5人(0.8%)でした。
住宅(老人施設含む)での発生は65歳以上で多かったです。道路・駐車場での発生も、65歳以上で多かったです。作業中での発生は、19-64歳で多かったです。運動中の発生は、7-64歳で多かったです。
なお、月別の熱中症患者発生数は、5月が11人(1.7%)、6月が52人(8.0%)、7月が302人(46.4%)、8月が268人(41.2%)、9月が18人(2.8%)と、7月・8月の発生が多かったです。

表8.横浜市における年齢階層別・発生場所別の熱中症患者発生数(平成26年5-9月)
 0-6歳7-18歳19-39歳40-64歳65歳以上
住宅(老人施設含む)221330131178
作業中01657928173
運動中18820138130
公衆の出入りする場所2812263179
道路・駐車場0611144475
学校・幼稚園030025
その他・不明3122311
8109123164247651

全国の熱中症患者発生状況

全国熱中症患者救急搬送状況について週間の搬送人数の経年変化を見ることができます。当・横浜市衛生研究所ウェブページ「全国の熱中症患者発生状況」をご覧ください。

全国各地における「熱中症予防情報」

環境省熱中症予防情報サイトは、熱中症などに対する注意を促すことを目的に暑さ指数(WBGT:湿球黒球温度)、熱中症患者速報、熱中症への対処方法に関する知見など熱中症関連情報を提供するサイトです。全国各地における暑さ指数、熱中症患者速報等も示されていますので、参考にしてください。

参考

2004年7月23日初掲載
2006年8月31日増補
2008年7月28日増補
2009年6月17日増補改訂
2010年7月27日増補
2011年8月5日増補改訂
2012年5月21日増補改訂
2013年7月17日増補改訂
2015年7月15日増補改訂
2018年8月9日増補改訂
2019年7月5日増補改訂
2021年6月16日増補改訂

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