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送配水管の更新・耐震化の取組み

最終更新日 2025年3月31日

取組みの概要

 横浜市水道局では、古くなった水道管(老朽管)を地震に強い水道管(耐震管)に取り替える工事を行っています。

地震に弱くて古い水道管(老朽管)

 古い水道管は、劣化によって穴が開いたり割れやすくなっており、普段から漏水が発生しやすくなっています。さらに、大地震が発生すると、継ぎ目で抜け出してしまうこともあります。
 そのままにしておくと漏水が発生しやすくなり、修理が完了するまで長時間水が使えなくなることがあります。また、漏水の規模が大きいと、道路が冠水・陥没し、事故や通行止めが起きる可能性があります。

平成14年に神奈川区鶴屋町で大規模な漏水が発生

地震に強くて新しい水道管(耐震管)

 新しい水道管は、継ぎ目がわずかに動くようになっているので、地盤の動きに合わせて管も動くことができ、さらに管の先に付いた突起が継ぎ目の抜け出しを防ぐので、大地震が発生しても漏水が起こりにくくなっています。このような管を「耐震管」といいます。
 耐震管に取り替えると、普段も地震の時も漏水が発生しにくくなります。平成7年の阪神・淡路大震災や、平成23年の東日本大震災でも、耐震管の被害はゼロでした。

東日本大震災の津波でも耐震管の抜け出しはありませんでした。


進め方

 市内には約9,300kmの送配水管があります。これは、ロシア連邦を東西に縦断する世界一長い鉄道であるシベリア鉄道とほぼ同じ長さに匹敵します。
 横浜市水道局では、この約9,300kmの送配水管を年間約100kmのペースで更新・耐震化しています。全ての送配水管を更新・耐震化するには何十年もかかるため、管の材質や布設年度のほか、腐食の度合いや地盤の強さなどを総合的に勘案し、優先順位を付けて行っています。例えば、鋳鉄管(CIP)は、他の管より衝撃に弱く割れやすい特徴があり、普段も地震の時も漏水のリスクが特に高いため、重点的に更新を進めています。

<ポイント1>送水管・配水本管のほか、震度7や液状化地域の配水支管はペースアップ!

 浄水場で作った水を溜める配水池へ水を送る「送水管」や、配水池から多くの水を配る「配水本管」は、被害を受けると市内に大きな影響を及ぼす可能性があるため、耐震化をペースアップしています。さらに、「配水本管」から各ご家庭に水を配る「配水支管」についても、震度7や液状化が推定される地域※1は被害を受ける可能性が高いため、耐震化をペースアップしています。これらの管路は、令和41年度末までに耐震管率を100%を目指します。

※1横浜市防災会議「横浜市防災計画(令和6年4月)

  


<ポイント2>学校や病院、区役所などに繋がる管路は優先的に!

 令和6年能登半島地震では、避難所や医療施設などの重要施設に接続する水道・下水道の管路について、耐震性の重要性が改めて明らかになりました。
 横浜市では、災害時に市民の避難先となる地域防災拠点(小中学校)のほか、災害拠点病院や救急告示医療機関などの大規模な病院、災害対応の拠点となる区役所などに繋がる管路を計画的に耐震化しています。令和7年1月には、上下水道一体で耐震化を推進するために、「横浜市上下水道耐震化計画」を策定しました。

重要施設の一覧
分 類

内 訳

市民が集まる場所

地域防災拠点(小中学校)

病院

災害拠点病院、救急告示医療機関
一般病床が100床以上の病院、人工透析が可能な病院
災害時救急病院

応急復旧活動の拠点市庁舎、区役所、土木事務所、国や県の施設など

更新・耐震化の状況

 水道局では令和6年度から9年度の4か年を計画期間とした中期経営計画を策定し、これに基づき毎年度の予算や運営方針を策定し事業を進めています。このうち、送配水管の更新・耐震化に関連する進捗状況は次のとおりです。

進捗状況
指標進捗状況
送配水管の耐震管率(全口径)33%(令和5年度末)

更新・耐震化工事

▼工事の進め方

 横浜市水道局では、毎年約100kmのペースで古い管を新しい管に取り替える工事を実施しています。一日にできる工事の量が限られているので、毎日少しずつ場所を移動しながら工事を行います。工事期間は内容により異なりますが、6~8カ月が目安です。工事期間中は、ご自宅前で4回程度工事を行います。ご自宅前で工事を行う際は、事前にお知らせします。
 また、現在行われている主な水道工事の情報は、「はまピョンマップ」でご確認いただけます。
 

ステップ1 新しい水道管の位置を決めるため、道路を掘って古い水道管や他の埋設管の位置を確認します。

ステップ2 更新時期を迎えていない部分から分岐して、新しい水道管を埋設していきます。

 

ステップ3 各ご家庭の給水管を、古い水道管から新しい水道管に付け替えていきます。

ステップ4 ステップ2で埋設した新しい水道管を、更新時期を迎えていない部分に接続します。

 

ステップ5 古い水道管を撤去していきます。

ステップ6 路面をきれいな状態に戻します。


 


▼工事が生活に与える影響

 工事中は、次のような影響が出ることがあります。お客さまにはご不便をおかけしますが、安全かつ早期に工事が完了するように努めます。水道工事に伴い断水・減水・濁り水が発生する場合は、事前に「お知らせ」を配布していますが、100戸以上に及ぶ場合はコチラでも情報を確認できます。


断水について

  • 標準的な工事では断水が2回発生します。
  • お客さまには事前に日付や時間をお知らせしますので、水道水の汲み置きなどのご協力をお願いします。
  • 工事中は空気が混ざって濁り水が出ることがありますが、しばらく流すときれいな水に戻ります。

 
 

騒音・振動について

  • 工事期間中は、ご自宅前で4回程度工事を行います。
  • 騒音が少ない機械を使用しておりますが、道路を掘ったり、水道管を切ったりする時には騒音・振動が発生します。
  • 交通量が多い道路や商店街では、やむを得ず夜間に工事を行うことがあります。

 
 

交通規制について

  • 工事場所によっては、片側交互通行や通行止めなどの交通規制を行います。
  • 人や車両が安全に通行できるように、交通誘導警備員を配置します。
  • 路面復旧が終わるまでは仮舗装のため、道路に小さな凸凹が生じることがあります。大きな段差ができないように点検・補修を行っています。

 
 

更新に伴うダウンサイジング

 横浜市の給水量は、人口減少や節水により減少傾向にあります。そのため、送配水管を更新する際は、給水量に見合った規模にダウンサイジングしています。
 ダウンサイジングには2つの方法があり、1つ目は既存の管より細い管で更新する方法、2つ目は同一路線に管が2本ある場合に1本に集約して距離を短くする方法です。
 


水道工事PRリーフレット

 送配水管の更新・耐震化の取組みをまとめた「水道工事PRリーフレット(令和6年10月発行版)(PDF:7,728KB)」はコチラ

このページへのお問合せ

水道局配水部配水課

電話:045-671-3064

電話:045-671-3064

ファクス:045-212-1167

メールアドレス:su-haisui@city.yokohama.lg.jp

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