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10月号 旬の味覚がいっぱい!横浜で楽しめる“農体験”を紹介します!

最終更新日 2024年10月1日

 大都市でありながら緑が広がる横浜では、身近な場所で、気軽にさまざまな農体験をすることができます。旬の恵みを収穫したり、料理を作ったり、田んぼや畑の豊かな緑を楽しんだり…。
 今回は、農体験ができる「舞岡ふるさと村」の魅力をお伝えします!
 なお、広報よこはま10月号(外部サイト)では、市内の収穫体験農園について紹介していますので、あわせてご覧ください。

「ふるさと村」とは?

 横浜市独自の取組として、「横浜ふるさと村設置事業」というものがあります。これは、良好な田園景観を有する農業地域で、市民が農業・自然・農村文化などに親しむ「場」を提供して地域を活性化し、末永く景観保全や農業振興を図ることを目的としており、戸塚区「舞岡ふるさと村」と、青葉区「寺家ふるさと村」の2つがあります。
 「ふるさと村」では、里山景観を楽しめるだけでなく、四季を通じて様々な農作物の収穫体験や、地域の農畜産物を使った料理教室などが行われています。

「舞岡ふるさと村」の概要

畑が広がる風景

 舞岡ふるさと村は、戸塚区舞岡町に位置し、横浜市営地下鉄ブルーライン「舞岡駅」周辺に南北約1kmにわたって農地や森が広がっています。面積約103ヘクタールの地域に、農地約35ヘクタール、山林約24ヘクタールの緑がありますが、ほとんどが民有の土地で、住んでいる方々が農業などを営む生活の場です。
 ちなみに面積約103へクタールとは、横浜スタジアムおよそ29個分!!舞岡ふるさと村は、とっても広いのです。
 舞岡ふるさと村では、「舞岡ふるさと村推進協議会」という農家団体が、年間を通してさまざまな収穫体験やイベントを開催しています。

主な施設


総合案内所「虹の家」

■総合案内所「虹の家」(営業時間は9時~17時、定休日は毎週火曜日)
 …舞岡ふるさと村を訪れる市民への案内のほか、農業・自然・農村文化の紹介、各種体験教室、森や自然に親しめるような自然観察会等を開催しています。

■農産物直売所「舞岡や」(営業時間は7時30分~12時(土日祝は14時まで)、定休日は毎週火曜日)
 …主に舞岡ふるさと村で収穫した新鮮野菜・果物、米、花、漬物などの加工品を販売しています。

■「ハム工房まいおか」(営業時間は9時30分~14時、定休日は毎週火曜日)
 …舞岡で生産される豚肉やミートボールなどの加工品を販売しています。

いよいよシーズン!サツマイモ掘りの準備が進む畑

舞岡ふるさと村推進協議会サツマイモ部会長の田中さん

 まだまだ残暑が続く9月中旬に、舞岡ふるさと村の中にあるサツマイモ畑を取材。舞岡ふるさと村推進協議会サツマイモ部会長の田中さんに、サツマイモ掘りについてお話を伺いました。

― 畑は今、どんな状態ですか?
「5月下旬に植えた苗が育って、今まさにサツマイモがぐんぐん大きくなっているところですね。植え付け前には土壌消毒をしますが、苗を植えたあとは農薬は極力使わず、自然に育つのを見守ります。」

サツマイモ畑

― 葉が立派で、サツマイモが…見えません!!
「今はそうですね(笑)。サツマイモ掘りの数日前に、つるをカットして、マルチ(土にかけてある黒いシート)をはがしていきます。5株ごとに石灰で白線を引いて、場所がわかりやすいようにします。もちろん、周りの雑草もきれいに刈り取っておきますよ。」

― こういった丁寧な事前準備をしてくださるおかげで、私たちは気軽に農体験ができるんですね。
「普段は土を手で触ることもなかなかないと思いますが、収穫体験だと、みなさん楽しんでくれていますね。」

サツマイモ畑の畝の様子

― 全部でどれくらいの量があるのでしょうか?
「今年は、舞岡ふるさと村全体で約10,000株を用意しています。申し込みは、総合案内所「虹の家」で受け付けていますが、実際に収穫体験を受け入れるのはそれぞれ個人の農家となります。」

― 舞岡ふるさと村のサツマイモ掘りは、毎年とても人気ですよね。
「ありがたいことに、常連となってくださっている方も多くいらっしゃいます。多くの方に体験してもらいたいという思いの一方で、農家もだんだんと高齢化していますので、お客様をスムーズにご案内するにはどうしたら良いかを工夫しながら続けています。」

※ふるさと村は、あくまで農家さんの生活の場です。収穫体験も「農家さんの大切な畑にお邪魔させていただく」気持ちで行きたいですね。

※舞岡ふるさと村のサツマイモ掘りを体験するには、電話での事前予約が必要です。大変人気なため、この記事が公開された時点では既に予約が全て埋まっている可能性もあります。最新の情報は、「虹の家」のホームページ(外部サイト)をご確認ください。

― 舞岡ふるさと村では、サツマイモ掘りのほかはどのような体験ができますか?
「収穫体験なら、11月にはサトイモやミカンと続きます。ほかにも、タケノコ、トマト、ウメにジャガイモもあって、年間通して様々な体験がありますよ。総合案内所「虹の家」では、パンや漬物教室、こどもクッキングなどのイベントもやっています。」

― ちなみに…サツマイモ掘りでたくさんとれたサツマイモを、より美味しく食べるための秘訣はありますか?
「とれたてを食べるのも良いのですが、サツマイモは寝かせると甘くなるんです。みなさんの自宅なら、掘ってきたサツマイモは陰干ししたあと、新聞紙などに包んで段ボールに入れて、風通しの良い涼しいところへ置いておくのが良いですね。サツマイモについた土を水で洗い流したくなると思いますが、洗うと水分を吸収して腐りやすくなってしまうので、土は手で払って落とす程度で大丈夫です。1か月くらい寝かせると、甘さがしっかり出てきますよ。」

― とれたてを見たら、やっぱりすぐ食べたくなっちゃいます!
「そんな方のために、農産物直売所「舞岡や」ではサツマイモのほか、さまざまな野菜や果物を販売しています。季節ごとに変わる漬け物も人気商品ですよ。」

採れたての農産物がそろう!農産物直売所「舞岡や」

 「舞岡や」は、農家さんたちで運営している直売所です。週に一度、出荷者会議を行い、農家のみなさんで協力しながら運営しています。

 毎朝6時頃から開店準備が始まり、農家さんたちは農産物を自らお店に並べます。開店時間は7時30分からと早いですが、新鮮でおいしい旬の農産物を求めて、朝早くから多くの方が来店します。特に春のタケノコやトマトは人気があり、お店の前に列ができることも…!これからの時期もサツマイモをはじめとする秋の味覚が店頭に並びます。

 農産物直売所「舞岡や」の店長でもある田中さんは、毎日店頭に立ち、明るい笑顔で接客されています。

 農産物を同じ店で売るということで一見ライバル同士にも思えますが、舞岡ふるさと村では、それぞれの農家さんのこだわりが継承されつつ、お互い助け合っている感じとのこと。
 会社員を経験した方がご実家に戻って農家さんを継ぐなど、Uターンで就農する方も増えてきているそうで、会社員時代の経験を生かした営業を展開したり、そのノウハウを共有したりして、舞岡ふるさと村全体の向上に役立っているそうです。


 直売所以外でも農産物が買えます。農家の庭先で採れたて野菜が売られていることも。自動販売機を導入することで、より売りやすく・買いやすく工夫されています。
 また、「舞岡や」の隣には、豚肉や加工品の他、惣菜や弁当を販売している「ハム工房まいおか」もあります。(今回ご紹介しきれませんでしたが、舞岡ふるさと村の中には豚舎もあります。)

今年もやります「さつまいもまつり」

― この秋おすすめのイベントを教えてください。
「10月19日(土曜日)と20日(日曜日)に、毎年恒例の「さつまいもまつり」を開催します。横浜市営地下鉄ブルーライン「舞岡駅」すぐのところにある「舞岡や」と「ハム工房まいおか」で、サツマイモを使った加工品を多数取り揃えていますので、ぜひお越しください!!舞岡ふるさと村で、都市の中にある緑というギャップを楽しんでもらえたらと思います。」

◆「舞岡ふるさと村」さつまいもまつり(10月19日(土曜日)、20日(日曜日)開催)
https://maioka-nijinoie.jp/events/さつまいもまつり/(外部サイト)

農体験はほかにも

 市内にはほかにも、恵みの里、収穫体験農園、栽培収穫体験ファーム、認定市民菜園、農園付公園など、身近なところで気軽に農体験ができる場所や施設がいろいろあります。

◆横浜市ホームページ
横浜で農業・農体験「ふれる・親しむ」
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/nochi/noutaiken/

 そして、このような「市民が身近に農を感じる場をつくる」ことは、「横浜みどりアップ計画 [2024-2028]」のなかで、3本の柱のうちの1つに掲げられています。

横浜みどりアップ計画とは?

横浜みどりアップ計画について、みどり環境局戦略企画課に話を聞きました。

横浜みどりアップ計画とは、どのようなものですか?

 横浜には、市民・企業の皆様とともにまもり、つくり、育んできたかけがえのない緑が暮らしの身近な場所にあります。この豊かな緑を次世代につなげていくために、平成21年度より「横浜みどり税」を財源の一部に活用し、緑をまもり・つくり・育む「横浜みどりアップ計画」の取組を進めています。

なぜ、市(行政)が主導で緑を守っていく必要があるのでしょうか?

 市内に残る緑の多くは民有地であり、土地所有者の方は維持管理などの課題を抱えています。
 横浜の豊かな緑を次世代に引き継ぐため、緑をできるだけ持ち続けていただけるよう維持管理に対する助成などを行うとともに、制度で指定した樹林地では、土地所有者の方が持ち続けることが困難になった場合に市が買取りを行うこともあります。
 また、市民の皆様が身近なところで緑にふれ、感じることができるよう、魅力的な空間づくりや体験イベントの開催をはじめ、これまで確保してきた緑の一層の活用を進めています。

緑にはさまざまな機能があります

機能とは、具体的にどのようなものですか?

 緑は、都市環境を形成する主要な要素です。暮らしに潤いを与えるだけでなく、防災・減災に資する機能をはじめとしたグリーンインフラとしての多様な機能を有しています。ちなみにグリーンインフラとは、自然環境がもともと持っている機能を、社会における様々な課題解決に活用しようとする考え方のことです。

出典:「横浜みどりアップ計画 [2024-2028]」概要版

ヨコハマの緑を楽しもう!

身近にある緑と触れ合う機会をもっと増やしていきたいですね

 横浜みどりアップ計画の理念は、『みんなで育む みどり豊かな美しい街 横浜』です。森を愉しむ、農に親しむ、まちなかで緑や花を感じる機会を増やすことで、市民と緑との関わりを増やし、緑とともにある豊かな暮らしを目指していきます。

◆横浜市ホームページ
【ヨコハマの緑を楽しもう】みどりアップのイベント・体験のスポットをご紹介
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/midori-koen/midori_up/koho/event.html

取材を終えて

 普段の生活に当たり前に寄り添ってくれている緑の存在は、実は横浜ならではの風景なのかもしれません。都市の中に緑が広がっていることで、私たちの生活がより豊かなものとなっていることを、今回あらためて感じました。
 さああなたも、今度の週末は、農体験にでかけてみませんか?

このページへのお問合せ

みどり環境局南部農政事務所(舞岡ふるさと村について)

電話:045-866-8491

電話:045-866-8491

ファクス:045-862-4351

みどり環境局戦略企画課(横浜みどりアップ計画について)

電話:045-671-2712

電話:045-671-2712

ファクス:045-550-4093

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