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11月号 誰もが楽しめる「eスポーツ」の魅力とは? 未来のeスポーツを支える若きエース“あcola”選手にインタビュー!
最終更新日 2024年11月26日
日本国内のeスポーツ界における功績と貢献を称える「日本eスポーツアワード2024」が、1月に横浜で開催されます。そこで今回は、前回大会である日本eスポーツアワード2023で年間最優秀eスポーツプレイヤー賞に輝いた“あcola”選手に、eスポーツにふれたきっかけや強さの秘訣、今後の展望などについてインタビューしました!
なお、広報よこはま11月号(外部サイト)では、1月に横浜で開催される「日本eスポーツアワード2024」について紹介していますので、あわせてご覧ください。
日本eスポーツアワード ロゴ
“あcola”選手
eスポーツとは?
「eスポーツ」とは、「エレクトロニック・スポーツ」の略で、広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称です。
IOC(国際オリンピック委員会)が、2025年に「オリンピックeスポーツゲームズ」という新しい大会の開催を決定するなど、世界中でとても注目されています。
未来のeスポーツを支える若きエース“あcola”選手にインタビュー!
日本eスポーツアワード2023の様子
“あcola”(あこーら)選手は、たった数カ月で国内外のeスポーツ大会を制覇した、世界的なeスポーツプレーヤーです。任天堂から発売されているゲームソフト「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズ部門で主に活躍しています。
そんな彼が2024年1月25日(木曜日)に開催された「日本eスポーツアワード2023」にて、「Under18最優秀eスポーツプレイヤー賞」、「最優秀格闘ゲームプレイヤー賞 powered by ベルク」、「年間最優秀eスポーツプレイヤー賞」と三冠を達成。
当時、現役高校生でありながら、歴代のそうそうたるプレーヤーを抑えての受賞は、これからのeスポーツシーンに大きな期待を感じさせる結果となりました。
今回はそんな“あcola”選手にインタビュー。eスポーツにふれたきっかけや、強さの秘訣、今後の展望などをうかがいました。
初めてビデオゲームにふれたのは2歳の頃
― “あcola”選手がビデオゲームを始められたきっかけについて教えてください。
ビデオゲームに初めてふれたのは2歳の頃で、3つ上の兄が誕生日プレゼントで買ってもらったWiiでマリオのゲームをプレーしていたそうです。僕自身あまり覚えていないこともあるのですが、兄よりもビデオゲームに興味を持っていたみたいです。
小学生になった頃には、現在僕がeスポーツで活躍している「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」の前身となるゲームソフトをプレーしていました。当時はeスポーツ的な対人戦をするというよりも、ひとり用のモードでゲーム内のストーリーを楽しむことの方に夢中になっていました。
― ビデオゲームに熱中する“あcola”選手を見た親御さんの反応はどうでしたか。
結構のめり込んでやっていたので、親からは「やり過ぎないようにね」とは言われていましたね(笑)。当時は、まだ親もeスポーツに興味があったわけではなく、ゲーム=eスポーツという考えはなかったので、ほかのことにも目を向けてほしかったみたいです。
― いつ頃からeスポーツのような対人戦に興味を持ち始めたのでしょうか。
本格的に興味を持ち始めたのが中学生の頃です。その頃から対人戦をプレーするようになり、非公式のランキングでも上位に挙がるようになりました。ちょうどコロナ禍ということもあって、オンラインでの対戦がさかんになった時期も重なり、多くのプレーヤーから注目されるきっかけにもなりましたね。
まわりのプレーヤーからも「強いんじゃない?」とか「強すぎる」とか言われるようになり、そのあたりからプロ選手になることを意識するようになりました。
学生とプロ選手との両立——プロeスポーツチームZETA DIVISIONに加入
― プロeスポーツチームZETA DIVISIONへの加入の経緯をお聞かせください。
2022年頃から本格的に、国内外問わず招待制の大会や、誰もが参加できるオープン大会に参加するようになりました。
当時はまだ無名で、中学生だったアマチュア選手の僕が、プロ選手や上位の有名プレーヤーが出場する大会で初出場かつ初優勝という結果を出し続けていたことで、ありがたいことに多くのプロチームから注目してもらえるようになりました。
そして2022年にお声がけいただいたZETA DIVISIONに加入しました。その頃から両親もeスポーツに興味を持ち始め、僕の活動を応援してくれるようになりましたね。
― 学業とプロ選手の両立は難しいですか。
特に大きな問題はありませんが、単純に時間の管理が大変ですね。勉強をする時間とeスポーツの練習をする時間は分けなければならないので、“時間の大切さ”というのを日に日に感じるようになりました。
― プロチームに加入したことで意識は変わりましたか。
大会で成績を残すことはもちろん、対戦相手へのリスペクトを忘れないことや、観客が不快にならないような言葉遣いをするなど、立ち振る舞いも意識するようになりました。こうした行動を通じて、同じゲームをプレーしている人たちからも前向きな会話が生まれたり、コミュニティ全体がより良いものになるといいなと思っています。
ZETA DIVISIONは選手が練習しやすい環境を作ってくれるチームです。より多くの大会に出場して結果を残し、ZETA DIVISIONというチームに貢献していきたいですね。
強さの秘訣は一貫性
― 無名の選手の頃から負けなしともいえる強さを誇る“あcola”選手ですが、ズバリ強さの秘訣は何でしょうか。
考えが一貫しているということですね。例えば練習ひとつとっても、ほかの人が練習していないことでも自分が重要だと思ったら、その点を重点的に練習することもあります。そういった細かい部分の練習に時間を費やしているところが強さの秘訣なんじゃないかと思っています。
また、限られた時間の中でどのように過ごすのが最善なのかというのを常に考えて行動するようになりました。僕が勝ち続けられるのは「やるべきことができているから」ということに尽きます。
そういった一貫性を保っていることが勝利の秘訣ですね。
より多くの人にeスポーツを知ってもらえる機会になった「日本eスポーツアワード」
― 改めて「日本eスポーツアワード2023」にて三冠を受賞した気持ちもお聞かせください。
今でも実感が沸かないというのが正直なところです。ただ、同じチームの先輩や多くの有名選手が受賞している中に自分がいるというのは、とても名誉なことだと思っています。
今後はもっともっと活躍して今の地位を確立できていけたらうれしいです。
― 今後の「日本eスポーツアワード」に求めていることはありますか?
「日本eスポーツアワード」を受賞することで、普段eスポーツをやらない知人からもお祝いの声をいただけました。
このようなアワードを開催していただいた一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)さんには感謝でしかありません。より多くの人にeスポーツを知ってもらえるきっかけになると思っているので、来年も再来年も続けていってほしいですね。
子どもたちにeスポーツの面白さを伝えられる選手になっていきたい
― 来シーズンの目標を教えてください。
来シーズンは現在使用しているメインキャラクターのほかに、サブキャラクターのトレーニングも強化して、さまざまな対戦相手に対応できるようなプレーヤーになりたいと思っています。
― 今後の展望をお聞かせください。
皆さんの期待に応えられる選手であり続けたいのはもちろん、「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズのコミュニティーを引っ張っていける存在になりたいです。
例えば小学生や中学生といった若い子にeスポーツの面白さやテクニックを教えられるような存在となって、eスポーツの裾野を広げていければと思っています。
トップアスリートとしての強さはもちろん、専門用語も丁寧に解説してくださる優しさや、素敵な笑顔も印象的でした。
“あcola”選手、どうもありがとうございました!
eスポーツをさらに詳しく!
eスポーツの特徴は?
年齢や性別、国籍、障害の有無などといったものにとらわれずに、コミュニケーションをお互いにとることができる、誰もが参加できるインクルーシブな社会をインターネット上に作れるのが大きな特徴です。やってみよう!と思ったその時から、いつでも参加することができるのです。
また、インターネット上で多様性を互いに認め合う社会が、現実社会の課題解決の一助になるのではないかという期待もあり、多くの可能性を持っています。
どんな大会があるの?
世界では、オリンピックeスポーツゲームズやeスポーツワールドカップの他、ゲームタイトルごとに、世界中の人が参加する大きな大会もあります。
日本では、世界大会の予選となる大きな大会が開催されたり、ねんりんピック(高齢者を中心とするスポーツ・文化・健康と福祉の総合的な祭典)でもeスポーツが正式種目になるなど、幅広く様々な大会が行われています。
選手たちはどんな生活をしているの?
一流のeスポーツ選手は、非常に規則正しい生活を送っているそうです。食事や睡眠・体調など、運動のスポーツ選手と同じようにしっかりと管理をしたうえで、トップアスリートとして大会に臨んでいます。運動のスポーツ選手が、体を鍛えたり競技にふさわしい練習を何度も繰り返すのと同様に、eスポーツ選手も、情報収集や分析を重ねて何度もシミュレーションを繰り返すなど、常にトレーニングを行い、日々の努力の結果が試合に反映できるよう取り組んでいます。
「日本eスポーツアワード2024」が横浜で初開催!
「日本eスポーツアワード2024」が横浜で開催されることについて、当イベントを誘致した、にぎわいスポーツ文化局にぎわい創出戦略課に話を聞きました。
「日本eスポーツアワード」とは、どのようなものなのでしょうか?
日本国内のeスポーツ界における功績を讃える年に一度の祭典です。その年に最も輝いた、eスポーツプレイヤーや関係者を表彰する華やかなイベントで、格闘ゲーム、スポーツゲームなど、様々なジャンルのトップ選手に加え、プロチーム、ライブ配信を行うストリーマーやeスポーツキャスターなど、eスポーツの最前線で活躍する皆さまが、この横浜に一堂に会します。
受賞者(審査)はファンの皆さまからの投票結果をもとに審査委員会が選考します。どなたにも投票いただける開かれたアワードですので、ぜひ市民の皆さまにも、投票にご参加いただければと思います。
◆2024年の投票は、11月15日(金曜日)まで受付中! 各部⾨あたり、1人につき1票、投票いただけます。
詳しくは、日本eスポーツアワードのホームページ(外部サイト)をご覧ください。
「日本eスポーツアワード2024」を横浜に誘致した意義について教えてください。
eスポーツは、IOC(国際オリンピック委員会)も大会を決定する等、今、世界的な盛り上がりを見せています。
国内においても、その市場規模は年平均20%を超える成長率での拡大が見込まれ、2025年には210億円を超え、国内のファン数も1,000万人を超えると予測されています(『日本eスポーツ白書2023』より)。このようににぎわい創出の面で注目を集めるとともに、年齢・性別・国籍・障害の有無に関わらず、誰もが参加でき、国際交流、教育、福祉等、あらゆる分野での活用が期待されています。
そのeスポーツを象徴する「日本eスポーツアワード2024」が横浜で開催されることは、市民の皆さまに、社会課題解決のツールとなりうる無限の可能性を秘めたeスポーツの魅力に触れていただく絶好の機会となると考えています。
さらに、日本中のeスポーツファンや関係者の皆さまの注目が、開催地であるこの横浜に集まるという点で、都市ブランド向上にも繋がることを期待しています。
「日本eスポーツアワード2024」のお知らせをどうぞ!
「日本eスポーツアワード2024」は横浜市も共催しています。そこで、横浜市に在住・在勤・在学の方1,000名を、授賞式に無料でご招待します!
最優秀選手が表彰される緊張感あふれる瞬間を、ぜひ会場でご覧いただきたいと思います。
会場内では、大注目のeスポーツを実際にご自身で体験いただけるコーナーが設置されるほか、ご来場の皆さまに楽しんでいただける様々な企画を予定していますので、どうぞ奮ってご応募ください!お持ちしています!!
◆「日本eスポーツアワード2024」無料招待への申込みは、こちらの横浜市電子申請・届出システム(外部サイト)からお願いします。
【日時】2025年1月15日(水曜日) 16時~20時(予定)
【会場】パシフィコ横浜 国立大ホール(西区みなとみらい1-1-1)
【申込期間】2024年11月8日(金曜日)~12月2日(月曜日)
このページへのお問合せ
にぎわいスポーツ文化局にぎわい創出戦略課
電話:045-671-4851
電話:045-671-4851
ファクス:045-550-4688
ページID:287-666-872