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梅毒
最終更新日 2025年5月8日
梅毒とは?
梅毒トレポネーマという細菌感染による性感染症です。
主に性行為で感染しますが、オーラルセックス(口腔性交)でのどに感染したり、まれにキスで感染する可能性もあります。
無症状のまま経過する人もいますが、全身性の疾患で、感染すると2から3週間後からリンパ節炎や皮膚症状が出ます。
症状は時期によって異なります。
全てのヒトが時期に応じた症状が出るわけではなく、異なる時期の症状が出たり、無症状の人もいます。
症状がなくても、人に感染させる可能性があります。
治療により完治が可能ですが、何度も感染します。
適切な治療を受けなければ症状は段階的に進行し、最終的には中枢神経まで侵され、死に至ることもあります。
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主な症状
- 小豆から指先くらいのしこりや痛みの少ないただれ(性器や口の中)
- 痛み、かゆみのない発疹(手のひら・足の裏・体中)
治療をしないまま放置していると、数年から数十年の間に心臓や血管、脳などの複数の臓器に病変が生じ、時には死に至ることもあります。
妊娠中の感染について
- 妊婦が感染していると胎盤を介して胎内感染し、胎児への影響と、出生児に先天異常を発症します。(先天梅毒)
- 妊婦が感染している場合、妊娠週数に関わらず母子感染する可能性があります。
- 妊婦が梅毒に感染する時期は、妊娠中とは限りません。妊娠前から感染している妊婦では母子感染のリスクが高いです。再感染の場合でも母子感染のリスクがあります。
- 梅毒に感染している妊婦が治療をしない場合、死産または新生児期に死亡する可能性があります。
症状が出るまでの期間
梅毒Ⅰ期
梅毒Ⅱ期
出典: 一般社団法人 日本性感染症学会
感染経路
- 粘膜や皮膚が梅毒の感染により病変した部位と直接接触することで感染します。
- 性器と性器、性器と肛門(アナルセックス)、性器と口の接触(オーラルセックス)等によって感染することがあります。
- 感染期の唾液、精液、膣分泌液、血液を介して、粘膜や傷口より感染することがあります。
- 妊娠中に感染していると、胎盤を通じて母親から胎児に感染することがあります(母子感染)。
感染対策
- 性交渉の際はコンドームなどを使用し、安全な性行為を行いましょう。
感染対策のポイント
安全な性行為(SAFER SEX)
- 梅毒に感染している人との性行為は避けましょう。
- 梅毒と気付かない皮膚症状などがある場合もあるため、粘膜や皮膚が直接接触しないように、性行為の際はコンドームを始めから適切に使いましょう。
- 不特定多数との性行為は感染のリスクが高まりますので避けましょう。
早期発見、早期治療
- 感染が心配な行為があった場合は、医療機関や保健所などで検査を受けましょう。
- 横浜市では、各区福祉保健センター及び夜間検査会場でHIV検査と一緒に無料・匿名検査を実施しています(梅毒のみの受付は行いません)。
- 気になる症状がある時には早めに近くの医療機関を受診し、治療を受けましょう。
- パートナーも感染している場合は治療することが重要で、パートナー同士の感染確認を行いましょう。
- 主に梅毒抗体検査(血液を5㏄ほど採取します)を行います。
- 梅毒抗体検査には、RPR検査などの梅毒血清反応(STS)と梅毒トレポネーマ抗体(TP抗体検査)があります。
- 心配なことがあった日から6週間以上経過していないと正確な検査結果が出ない場合があります。
標準予防策(スタンダード・プリコーション)
- 感染症の有無に関わらずすべての人は伝播する病原体を保有していると考え、普遍的に適用する予防策です。
- 血液・体液(唾液、胸水、腹水、心嚢液、脳脊髄液 等すべての体液)、分泌物(汗は除く)、排泄物、傷のある皮膚や粘膜などに曝露するおそれのあるときは個人防護具を用いることです。
触るとき→手袋
口・鼻の粘膜が汚染されそうなとき→マスク衣服が汚れそうなとき→ガウン
飛沫が目に入りそうなとき→ゴーグル
顔、目、口、鼻の粘膜が汚染されそうなとき→フェイスシールド
医療機関で診断を受けたら
治療により完治できますので、感染がわかったらすぐに病院(皮膚科、泌尿器科、婦人科等)で治療を受けましょう。
ペニシリン系などの抗生物質が有効ですが、治療内容は病期などを考慮して決定します。
内服の場合、服用期間は病気の進行により異なり、感染からの経過が長いと長期の治療を必要とします。
医師の指示に従い、薬は治療終了まで確実に飲みましょう。
感染が1年以内の早期梅毒の場合、1回の注射での治療が可能です。
治療しなくても梅毒が疑われる症状が消失することがありますが、必ず医療機関を受診しましょう。
参考
資料
2024年横浜市HIV感染者・エイズ患者、梅毒患者の動向
2024年の新規梅毒患者数は、全国同様に横浜市でも過去最多となっています。
男性の87.0%が20から50歳代で、女性の44.9%が20歳代でした。
梅毒急増中 「自分とは関係ない。」と思っていませんか?(ファイル:655KB)
梅毒急増中 感染していても症状がないこともあります(ファイル:729KB)
デジタルサイネージ等で放映できる静止画のJPEGデータ(1920px × 1080px)です。
ダウンロードにてご利用いただけます。
ご利用の際は医療局健康安全課までご一報くださいますようお願いします。
感染症に関するお問合せ先・相談先
【平日8時45分から17時00分の間】
お住まいの区福祉保健センター福祉保健課健康づくり係にご連絡ください。
感染症に関する開庁時間外の緊急連絡先
・短時間(2から3時間)のうちに患者が急増している場合
・多数(10人以上)の患者発生がある場合など
・感染症法に基づく患者等の届出に伴うご連絡【医療機関の方】
などの場合は感染症・食中毒緊急通報ダイヤルへご連絡ください。
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